子供いると仕事が進まない! 悩む在宅ワーママ、解決のヒントは?

News&Column

写真はイメージです

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、多くのワーキングマザーは、保育園が休園になったり登園自粛になったりしたために、幼い子供の世話をしながら在宅勤務を続ける事態になっています。読売新聞の運営する掲示板「発言小町」には、「仕事が進まない」「同僚と差がついてしまいそう」といった切実な声が寄せられています。どうしたら乗り越えられるのでしょうか。ワーママ支援を続けている「キャリア・マム」の堤香苗社長に聞いてみました。

子供同士の遊びで、仕事はかどらず

4歳の女の子を育てているトピ主「在宅勤務with子供」さんは、夫も自分も在宅勤務になり、保育園も休園になりました。ところが、仕事は減りません。遊び盛りの子供を一日中、室内に閉じ込めておくことはできず、あまり利用者のいないマンション住人専用の庭で、子供を遊ばせながらパソコンを持ち込んで仕事をしてきました。

写真はすべてイメージです

今月になって、マンションに住む同い年の女の子が、お母さんに連れられて庭に来るようになりました。子供同士で気が合って、毎日のように庭に行くようになりました。でも、我が子を一人で遊ばせていたときには、トピ主さんの仕事もはかどっていましたが、そのお母さんの手前、自分も子供を放っておくわけにいかなくなり、仕事が進まなくなってしまったといいます。

「『仕事あってすみません』とお断りした上で作業するしかないかなと思っているのですが、感じが悪いでしょうか」と、トピ主さんは悩んでいます。

この投稿に、25通の反響がありました。

5歳と1歳の子供がいて在宅勤務をしている「やまあらし」さんは、「いくつかの遊び場をローテーションするのがおすすめです」と書き込みました。自身も、仕事道具としてノートパソコンにスマートフォン、筆記用具を持っていくそう。ひとつの場所に、だいたい1~2時間くらい。子供たちがぐずったり遊びに誘ってきたりしますが、「それには軽めに付き合っています」と言います。

在宅ワークの勤務時間中なのに?

一方、「子育て中の同僚は、有料の一時預かりサービスや義理の両親などの手を借りています。それができない場合は、有給休暇を申請しておくとか、会社が認めている休暇に振り替えています。勤務時間にあたる時間帯は、当然ながら外出不可です。(トピ主さんの)会社では、勤務時間中の行動規定はないのですか」(「元ワーキングママ」さん)と疑問を投げかける人もいました。

在宅勤務についてのルールは会社によって違いますが、どうやって子育ての時間と仕事の時間を分けるか、模索するワーママは多いようです。

学齢期の子供を持つ「シロツメクサ」さんの場合、「テレワークの時間帯は、やむをえず家に閉じ込めてゲーム機を与えたり、宿題をやらせています」と打ち明けます。仕事を終えた夕方からは外出して、暗くなるまで付きっきりで一輪車やバドミントンなどで遊ばせます。この外遊びのおかげで、子供は22時過ぎに就寝し、9時過ぎに起床と規則的になりました。「シロツメクサ」さんは、子供が起床する前の早朝に4時間くらい、テレワークをしておき、子供が起床してからは、その世話や家事に比重を置いているといいます。「完璧な母親になんてなれません。完璧な会社員にもなれていません。シワ寄せをどこにもってくるかってことは常に意識して考えています」とつづっています。

復帰する時、私の居場所はあるの?

在宅では仕事を十分にこなせず、不安を感じるケースもあります。「差がついてしまいそうです(コロナ)」のタイトルで発言小町に投稿したのは、「キヌア」さん。新型コロナの影響で、特別休暇をもらった後、在宅勤務をしてきたワーママです。久しぶりに出社したとき、同僚の独身女性が完璧に仕事をこなしているのを見て、「自分が復帰する時が来たら、職場には私の居場所なんてもうないような気がする」と不安を感じたそうです。

緊急事態宣言は39県で解除されましたが、東京や大阪などでは、まだ保育園再開の見通しが立っていません。いつ職場に完全復帰できるかわからないからこそ、余計に不安を感じるのかもしれません。

25年以上、働く女性の社会参加と在宅ワークを支援している「キャリア・マム」社長の堤さんは、「だれもこういう形で在宅勤務が普及するとは予想もしていませんでした。保育園が休業したり、登園の自粛を求められたり。感染拡大の心配があるから、高齢の親せきにも子育てを頼れない。そんな中で、幼い子供の世話をしながら仕事を続けていくのは、それだけでも大変なことです。しかも、それがいつまで続くか見通しが立たないことで、不安になる人も多いと思います」と話します。

「心配することで元気になる、好転するというなら心配すればいいのですが、そうでないのなら、いったん問題から離れてみる。その割り切りが必要です」と堤さんは強調します。まずは親子ともに、食べて寝るといった生活の基本的なことに前向きに取り組み、仕事は以前と同じようにはできないことを自分自身に言い聞かせます。

カレンダーに「頑張ったシール」を

もちろん、仕事を続ける以上、子供と離れる時間は必要ですが、幼い子の場合は、なかなか思うようにはなりません。自分に注意を向けたいという欲求があるためです。そこで堤さんは、カレンダーにシールを貼るなどして、親子で「頑張ったカレンダー」をつけることを勧めます。課題は何か一つ、簡単なことで構いません。家事の手伝いでも良いそうです。子供自身に、日付のところに「頑張ったシール」を貼らせることで、達成感を持たせ、自身の成長を“見える化”できるようにします。

「お母さん自身も、仕事のペースをつかみましょう。今すぐ成果を出すことが難しい仕事でも、視点を変えれば、親子で一緒にできることはあります」と堤さん。子供が興味を持ちやすい素材として、自分の勤める会社のホームページや競合他社のホームページを比較しながら、子供に「どう思う?」と問いかけます。子供の感じたことを聞き出し、さらに「どうして?」と質問を重ねていくことも。「遊びのようでいて、一人の消費者の意見を冷静に聞く機会にもなります。ふだんできないからこそ、こんな時に取り組んでみたらいかがでしょうか」と堤さんはアドバイスします。

工夫はいろいろ 業務報告も前向きに

自分の仕事をマニュアル化して職場で共有できるようにすることも、職場に戻った時に評価されます。「終業時間や退席時間などをどこまで細かく報告させるかは企業次第ですが、業務報告はただの前日のコピペではなく、前日と違うことをひと言でもいいので添えるように工夫したいですね。こんな時こそ、頭を使って仕事のことを考えてみる。前向きに取り組むのがいいですよ」と堤さんは強調します。

ベビーシッター・家事代行サービス「キッズライン」が、新型コロナの影響で「在宅勤務」を体験したワーママ224人に聞いた調査では、「子どもがいると集中できない」が75.5%に上りました。

子供を見ながらの在宅勤務で工夫していることでは、「子どもの好きな絵本や動画を準備しておく」が63.8%、「ベビーシッターなどの第三者の手を借りる」が49.6%、「パートナーや親せきの力を借りる」が40.9%、「WEB会議や電話時などには事前に断りを入れておく」が33.9%と続きました。

「ポスト・コロナ」に向けて頑張って生きていくのは親も子供も一緒です。取り入れられるアイデアはどんどん試して、難局を乗り越えたいものです。

(読売新聞メディア局編集部・永原香代子)

【紹介したトピ】
子供の面倒を見ながら在宅勤務のご近所付き合いについて
差がついてしまいそうです(コロナ)

【あわせて読みたい】
「テレワークの娘にストレス限界」、新型コロナで家族に悩みの声
感染拡大で続く自粛生活…コロナ疲れしないためにすべきこと
「なぜ、今?」コロナの危機感に温度差…神経質になりすぎか