「外出自粛で寂しい」9割…新型コロナで広がる「オンライン婚活」

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外出自粛のため一人で過ごす時間が長くなり、寂しさや不安感を募らせている人が増えているようです。イベントサイト運営会社「リンクバル」(本社・東京)が行った調査では、未婚男女の9割が、外出自粛を始めてから寂しさを感じていることが分かりました。こうした心理がパートナーを求めさせるのか、「オンライン婚活」の人気が高まっています。どんなサービスがあるのか取材しました。

「一人暮らしで寂しい」「人とリアルに接する機会がない」

20歳以上の未婚男女408人を対象に、リンクバルが先ごろ行った調査では、「外出自粛をしてから寂しいと感じている」人が、89%に上りました。さらに、88%が「外出自粛でストレスを感じている」と回答。理由として、「一人暮らしで寂しい、恋愛活動できない」(30代女性)、「人とリアルに接する機会がなくて寂しい」(30代男性)といった声が寄せられました。

外出自粛が続いて一人の時間が長くなり、人とのつながりを求めている人が多いことが、調査によって明らかになりました。

ビデオ通話で100人規模の飲み会

外出が難しい中でも男女の出会いの場を提供しようと、新しいサービスも登場しています。

リンクバルは、ビデオチャットサービス「V BAR(ブイバー)」を開始しました。ビデオ通話を使って、合コンや飲み会などを開くサービスで、100人規模の飲み会や、同じ趣味を持つ人が集まる「趣味コン」など、常時200件ほどのイベントが用意されています。事前にチケットを購入すれば、好きなイベントに参加できます。

同社広報の出来千春さんによると、3月下旬にサービスを始めて以来、一つのイベントに土日には200人ほど、平日でも毎日50~100人ほどの男女が参加するとのこと。人気の理由は、大規模の飲み会であっても、少人数でゆっくり話せるからだといいます。

リンクバル提供

大人数でビデオ通話をすると、会話が重なったり、同じ人ばかりが話したりと、コミュニケーションが難しくなりがちです。ところが、「V BAR」では、一つのイベントで4人ずつのルームをいくつも作り、途中で他のルームに移れるので、多くの人と知り合いつつ、気になった人とゆっくり話すことができるのです。

エウレカ(同)が手がける国内最大級のマッチングサービス「Pairs(ペアーズ)」でも、マッチングアプリ内のメッセージのやりとりが外出自粛前と比べて15%ほど増えるなど、ユーザーの動きが活発になっているそう。出会った後もやりとりをつなげてもらおうと、4月20日には「ビデオデート」機能を追加しました。

オンラインお見合いで、交際率が2割増

オンラインサービスが、思わぬ結果を生んだ結婚相談所も。結婚相談所「サンマリエ」(同)では、同社が実施している「立ち合い付きオンラインお見合い」サービスで知り合った男女の交際率が、対面のお見合いより2割ほど高くなるという結果が出ています。

4月に同サービスを始める際には、「ビデオ通話だと、会話のテンポ感がつかみづらい。4、5年前にオンラインサービスをした時に、会員様にあまり受け入れられなかった経緯もあり、心配な思いもありました」(広報担当者)。ところが、土日には計250件ほどがセッティングされる盛況ぶりです。

画面右上が仲人=サンマリエ提供

担当者は、交際率が高くなっている理由を二つあげています。一つ目は、仲人の手腕。事前にテスト通話をして、操作方法の確認や顔の映り方のチェックをしたり、最初の10分はビデオ通話に加わって、会話を盛り上げたり。サービス名の通り、プロの仲人が手厚くサポートしてくれるので、利用者は、間が持たなくなるといった心配もありません。

二つ目は、対面よりお見合い時間を短くしたこと。通常は1時間あるお見合いを、オンラインでは40分に設定しているそうです。「少し物足りないくらいで終了し、実際には会えないことも重なって、『もっと話してみたい!』という気持ちになりやすいのでは」と担当者は分析します。

サンマリエは「オンラインデート」も新たに企画しました。キッチンを映してオムライスを作り合い、画面越しに2人で食べる――。そんな通常の初デートではできない楽しみ方を提案しています。

最低でも週に1回はやりとりを続け、外出自粛明けを楽しみに

「新型コロナウイルスの影響で、婚活を自粛する傾向になるかと予想していましたが、活動量の大きな減少は見られません。誰も予想していなかった混乱の中、『将来のために何かしなければ』という焦りから、パートナーが欲しくなる人が一定数いるようです」。総合婚活サービス「ゼクシィ縁結び」を手がける桜井まり恵さんは、そう話します。

婚活アドバイザーでもある桜井さんは、「毎日とは言いませんが、ビデオ通話やチャット、SNSを活用して、最低でも週に1度はやりとりを続け、外出自粛明けに会えるのを楽しみにしましょう」とアドバイスしています。

(取材/読売新聞メディア局 安藤光里)

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