毎日の食事で免疫力向上! コロナ禍を乗り切るための献立とは

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写真はイメージです

新型コロナウイルスが猛威を振るう中、管理栄養士の有志たちがブログ「コロナと闘う管理栄養士の食事」を公開しました。中心メンバーの足立香代子さんに、新型コロナ感染予防対策として免疫力向上を考えた食事について聞きました。

新型コロナ感染予防に貢献したい

外出を自粛し、毎日家で食事を作っていると、献立がワンパターンになりがち。同じような食事内容だと、栄養のバランスが乱れてしまいます。その結果、体力や免疫力が低下するおそれがあり、新型コロナウイルスに感染するリスクも高くなります。

足立さんは日頃から、栄養バランスがよく、免疫力も上がる食事をとることを意識してきました。そして今、こんな時期だからこそ、体力や免疫力をしっかり高める食事が必要だと、あらためて感じています。

「きちんと食事をとって、免疫力をつけることが大事だと、頭でわかっていても、何をどう食べればいいのか、ピンとこない人が多いと思います。私たち管理栄養士が毎日食べているメニューを紹介することで、新型コロナウイルス感染予防に貢献できるのではないか」と足立さんは考え、ブログの開設を思いついたそうです。

左上から時計回り、「和定食にオイル追加でエネルギーアップした夕食」「ぶりしゃぶでn-3系脂肪酸をたっぷりとる夕食」「レトルトカレー、 手抜きでもバランスアップの夕食」「チーズトーストと缶詰のキレイな簡単朝食」

足立さんの考えに賛同した管理栄養士のメンバーは13人。日本各地から30~70代と幅広い年代の管理栄養士が参加しており、そのほとんどが医療に従事しています。足立さんは「参加者はまだまだ増えそう」と言います。

インスタント食品でも組み合わせで、栄養バランスの良い食事ができる

「新型コロナウイルスに効果的な食品があるわけではありません。いろいろな食品を食べてバランスよく栄養素を取り込み、免疫力を上げることで、病気にかかりにくくなるのです」と足立さん。

食事で免疫力を上げるために大切なポイントは、「おかずファースト」「油とたんぱく質を積極的にとる」「間食するなら果物か乳製品」の三つだといいます。

まずは、おかずをしっかりと食べて、必要な栄養をとることが大切です。小食な人は特に、おかずファーストで。ダイエット中だからと、油を抜くのはNGです。むしろ、健康維持や太りにくい体を作るには、油脂をある程度とるほうが良いといいます。そして、間食には果物や乳製品がおすすめ。果物は食物繊維が豊富で、ビタミン類も数多く含まれています。特にビタミンCは、抗酸化機能と免疫機能に役立つことで知られています。

「コロナと闘う管理栄養士の食事」では、この三つを基本に、「主食・主菜・副菜」のルールに沿って、毎日のメニューを紹介しています。特徴的なのは、ほかのレシピサイトでよく見る「タマネギは薄切りに、ニンジンは細切りに……」という作り方の解説が見当たらないことです。これには、足立さんのこだわりがあります。

「このブログの目的は調理方法の解説ではありません。食品の組み合わせ方で、栄養バランスの良い食事ができることを知ってほしかったんです。私が毎日、食べているメニューですから、気取った料理ではありません。誰でも簡単に作れます。できあがった料理の写真を見れば、どんな食材を使い、どのくらいの量が必要か、誰にでも伝わると思いました。まず目で見て、『おいしそう、食べてみたい』と思っていただくことが大切なんです」

ブログに掲載されているメニューの材料は、家庭の冷蔵庫にありそうなものばかり。そして、写真を見ただけで、何となくレシピが頭に浮かぶような料理が並んでいます。中には、カップ麺にあり合わせの野菜や肉を入れて作った、インスタントなのに栄養バランスの良さそうな一品もあります。

あり合わせで作った肉玉・牛乳ラーメン

料理にはそれぞれ、「栄養的ポイント」「主な栄養素量」など、管理栄養士ならではのアドバイスが添えられ、特に食材の食べ方を応用するのに役立ちそうです。血糖値が気になる人、体重増加が気になる人、忙しい人、価格を抑えたい人などに向けた様々なアドバイスや情報が書かれています。材料がそろわない、価格が高いという理由で断念することなく、他の素材や食品でやりくりできるよう、いろいろな人の立場に合わせて説明しているそうです。

「食事についての不安や疑問は、人によって様々かと思います。こんな時期だからこそ、料理に工夫をこらして、食事を楽しむ方向に発想を変えるのはいかがでしょう。楽しく食べれば、免疫力も上がります」と足立さんは強調しています。

(読売新聞メディア局編集部・後藤裕子)

コロナと闘う管理栄養士の食事
https://eiyoushokuji.blogspot.com/

足立香代子(あだち・かよこ)
管理栄養士

 一般社団法人 臨床栄養実践協会理事長。せんぽ東京高輪病院(現・東京高輪病院)名誉栄養管理室長。中京短大家政科食物栄養専攻卒業。講演会などを通じ、管理栄養士の育成にも尽力。主な著書に『太らない間食』(文響社)、『最新! 太らない食べ方「食べないでやせる」は大間違い!』(廣済堂出版)など。