テレワークで脂肪とストレス増殖中、おやつに工夫したいことは?

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新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛で、テレワークの人が増えました。小腹が減ったとき、オフィスなら周囲の目が気になって我慢しても、自宅でのテレワークではつい気が緩みがち。おやつにカロリー高めのお菓子などを食べてしまう人も多いようです。読売新聞の掲示板サイト「発言小町」には、お菓子などの取り過ぎで、「脂肪もストレスもジワジワ増殖中」という声が寄せられています。どうしたら歯止めをかけられるのでしょうか。専門家に聞いてみました。

爆食いで脂肪が“増殖”

「外出自粛で増殖中」というタイトルの投稿をしたトピ主「増殖仕事人」さん。近所の人に苗を分けてもらったため、植木鉢が増殖中だといい、「何でもいいので、皆様、この期間に増殖させたものはありますか」と発言小町で呼びかけました。

このトピにいち早く反応したのは、家族全員がテレワークになった「通りすがり」さん。「封印していたお菓子類を結構買っちゃいまして……。すべて消化してしまいました。以前は、夕食は炭水化物抜き、朝食・昼食もほとんど炭水化物は摂取していませんでした。今はジムにも行けず、ストレスからか爆食いで脂肪が確実に増えています」と打ち明けました。手の込んだ料理が面倒になり、焼きそばやパスタなど炭水化物の多い料理を食卓に出すことが増えたそうです。

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「ラベンダー」さんからは、「在宅勤務で、頭をつかっているとけっこうお腹がすきます。三食作って食べた上に、おやつも食べ、甘くしたカフェラテなどの飲み物も飲んでいます。外に出るのも今は制限があるので、体を動かせていません。結果、体重がジリジリと増え……」という書き込みがありました。「茗荷」さんも「あります、あります。脂肪もストレスもジワジワ増殖中です。それにマスクも、冷凍保存用食品も」とコメントしています。

食事とおやつの内容の吟味を

働く女性にとって、健康的な食生活やダイエットは関心が高い分野です。外出自粛で運動不足になりがちな今、食生活でどんなことに気を付けたらいいのでしょうか。

発言小町に寄せられた「炭水化物以外で小腹の空いた時に食べるもの」というタイトルの投稿にヒントがありそうです。トピ主の「健康的」さんは「小腹がすいたとき、私はよくクラッカーやチップスを食べてしまうのですが、できれば炭水化物をとるのを減らして、もっと健康的に食べたい」と呼びかけました。

この投稿には40通余りの反響があり、トピ主さんにおすすめの食べ物として、バナナ、のり、昆布だし、チーズ、納豆、ゆで卵、魚肉ソーセージ、プロテインバー、ナッツ類、梅酒の梅、煎り大豆、干し芋、凍らせたレーズン、ドライプルーンなどが挙がりました。多くの人が様々な工夫をして、健康的なおやつを実践している様子です。

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「私は『炭水化物』を食べてキレイにやせました。」(世界文化社)を出版した管理栄養士の柴田真希さんに話を聞きました。

発言小町で挙がった食べ物について、柴田さんは「みなさん、素晴らしいアイデアを実践されていると思います。ただ、前提として、『炭水化物をなるべく摂取したくない』という考え方はどこから来ているのか、疑ってみる必要があります」と指摘します。

炭水化物は悪くない、吸収穏やかな雑穀ごはん中心に

柴田さんによると、炭水化物、脂質、たんぱく質は3大エネルギー源と言われますが、炭水化物だけはダイエットの敵とみなされがち。でも実際は、炭水化物の中でも、雑穀や玄米などの吸収が穏やかなタイプのものを主食にして、毎日3食のバランスの取れた食事にしたほうが、食物繊維が多く摂れ、腹持ちもするうえ、太りにくいといいます。

「肉や魚など、たんぱく質を多く摂取しようとすると、脂質や塩分も摂り過ぎてしまいがちに。ごはんとおかずの割合は6対4で。ごはんの力を味方につければ、小腹がすく頻度も減ると思いますよ」と柴田さんはアドバイスします。

厚生労働省の発表した食事摂取基準(2020年版)でも、食事で摂取するエネルギーのうち、50~65%を炭水化物から摂取することを目標として規定しています。ただし、同じ炭水化物でも、「精製度の高い穀類や甘味料、甘味飲料、酒類に過度に頼る食事は、数多くのビタミン類やミネラル類の摂取不足を招きかねない」とも指摘しています。

「ケーキを食べた後に、しょっぱいおせんべいを食べたくなることってありませんか。人の食欲はカロリーで満たされるのではありません。栄養不足を察知した脳が、さらに食欲を刺激してしまうということがよくあるので、食事の内容とおやつの内容は吟味する必要があります」と柴田さん。

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柴田さん自身は、小腹がすいたときのために、小さめのおにぎりやサンドイッチ、ナッツなどを用意しておくことが多いそうです。「『時間が来たから食べる』といったように習慣で食べるよりも、今、自分がどんなものを食べたいか、本当に必要なものは何かを考えながら、楽しく食べることが大事ですね」と話します。

自宅にいる時間が長いこの時期こそ、緩みがちな気持ちとウエストを引き締めるためにも、食生活を見直したいものです。

(読売新聞メディア局編集部・永原香代子)

【紹介したトピ】
外出自粛で増殖中
炭水化物以外で小腹の空いた時に食べるもの

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柴田真希(しばた・まき)
管理栄養士

 ㈱エミッシュ代表取締役。Love Table Labo.代表。給食管理、栄養カウンセリング、食品の企画・開発・営業などの業務に携わり、独立。日本の食養生や漢方・薬膳などを学び、27年間悩み続けてきた便秘症を「食」の力だけで治す。特に効果的だった「雑穀」食は自ら畑に足を運び、雑穀ブランド「美穀小町」を立ち上げる。著書に「私は『炭水化物』を食べてキレイにやせました。」(世界文化社)など。