休校から1週間、缶詰め状態の子供に無料サービス続々

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新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、政府が全国の小中高校などに一斉休校を要請し、多くの学校が休みに入ってから1週間がたちました。親が子供の様子を見ながら自宅で仕事をしている家庭や、子供たちだけで留守番をしている家庭も少なくありません。一方で、子供たちが飽きずに自宅で過ごすためのサービスを企業が無料提供するケースが増えています。どんなサービスがあるのか、また、休校中の子供たちの過ごし方でどんなことに注意すべきか取材しました。

子どもの過ごし方に頭悩ませる親

読売新聞が運営する掲示板サイト「発言小町」には、自宅にいる子供の過ごし方に悩む親からの投稿が寄せられています。

「学校一斉休校、どのように過ごしてますか?」と投稿したのは、「エリザベス」さん。中学生と小学生の息子のために、勉強用のドリルや運動ができるゲームソフトを購入し、新聞購読を始めるなど、楽しく過ごせる工夫を凝らしてきました。しかし、それまで部活動や塾通いなどで忙しくしていた息子たちだけに、次第に今の生活に飽き、ストレスもたまってきている様子だといいます。「ななこ」さんも、小学3年生の息子が家で缶詰め状態。友達と遊ぶこともできないため、共働き家庭の子供の過ごし方についてアイデアを求めています。

通信教材や動画を無料公開

多くの家庭がこうした状況に直面するなか、小学館集英社プロダクション(東京都千代田区)は、3月31日までの期間中、自宅での家庭学習に活用できる通信教育「まなびwith(ウィズ)」の教材(PDF版)をインターネット上で無料提供しています。

提供されているのは小学1年から6年生までの国語と算数の教材で、各学年の総復習ができる内容になっています。小プロは「急な休校要請で、子供たちが家庭で過ごす時間が増えています。少しでも楽しく学習できる手助けになれば」と話しています。

また、読売新聞オンラインでも3月9日から4月5日まで、「読売KODOMO新聞」と「読売中高生新聞」のバックナンバーを無料公開します。

アニメ専門チャンネル「アニマックス」は3月4日から27日まで、無料放送を実施します。動画配信サービス『Hulu(フールー)』も3月6日から31日まで、100作品以上を無料配信します。「あなたの番です」(日本テレビ系)、「エンタの神様」(同)など、人気ドラマやバラエティー番組が会員登録をしなくても見られます。

住宅メーカー「ミサワホーム」は、子供が自宅にいる間にどんなお手伝いをするといいのか参考にしてもらおうと、「年齢別お手伝い実践一覧表」を同社のホームページで公開しています。
経済産業省のキッズデザイン製品開発支援事業に基づく調査結果から、ミサワホームが作成したもので、「お米とぎ」「こぼしたものをふく」「洗濯物たたみ、収納」といったお手伝いが何歳ごろからできるのかが一覧表になっているので、子供にお手伝いを頼む時の目安として役立ちそうです。

ツイッターでは、子供が家事の手伝いや宿題をしたら、「ママペイ」というオリジナルのポイントを与える取り組みを始めた母親の投稿が話題になっています。子供は、たまったママペイで、ゲームをしたり、おやつを買ってもらえたりすることができるそう。「ママペイ始まりました!」の投稿には3万の「いいね」がつき、「早速始めました」「大人も子供も一緒に楽しめる」といったコメントが寄せられています。

学び残し、復習を中心に

勉強、テレビ、お手伝い……。自宅で過ごす時間が長くなる中、どんなことに気をつけたらいいのでしょうか。公立小学校に22年間勤め、現在は子供の心と体の健康などを研究している帝京平成大現代ライフ学部の講師・鈴木邦明さんに聞きました。

家庭学習のポイントについて、鈴木さんは「新学期に3月の分もまとめて学ぶことになるはず。急ぎ足になることが想定されるので、‘学び残し’がある場合はそこを重点的にやりましょう」とアドバイスします。いくつかの教材会社から、学年の総まとめができる教材が無料で配布されているので、それらを利用して苦手なところをチェックするといいそう。

テレビやネット動画は、見すぎが心配されます。「普段なら学校に行っている時間に、触れる機会が増えます。一日中見ることがないよう、親子で話し合って視聴時間を決めましょう」と話します。

子供同士の関わりを作って

「1週間たって、学習支援など様々なサービスが出そろった印象ですが、懸念されるのは、子供の精神面や健康面の発達です」と鈴木さんは指摘します。「学校に行けず、ずっと自宅で過ごさなければならないと思い、閉じこもりがちになっています。親が平日仕事なら、休みの日に積極的に公園など屋外に連れて行ったり、近くに住んでいるお友達と連絡をとって遊ぶ機会を作ったりと、運動する機会や子供同士の関係を作る機会を持つことが大切です。自宅でできる運動方法を紹介した動画なども出てきたので、そういうものを活用してもいいでしょう」と話していました。

様々なサービスを活用しながら、子供たちが元気に楽しく過ごせるようにしたいものです。

(取材/文・メディア局編集部 山口千尋)

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