上野千鶴子さん 女は変わった、次はキミたちが変わる番だ

国際女性デー

どうして女性の社会進出が進まないのか?という問いに対して、「女性がそれをのぞまないから」とか、「女性にリーダーシップがないから」とかいう声があるのは承知しています。ですが、女のせいにする言い分は、とっくに聞き飽きました。「女性がのぞまないから」は「のぞみたいようなポジティブなロールモデルがないから」、「女性にリーダーシップがないのは、リーダーシップが育つようなポジションを与えられなかったから」。結果であって、原因ではありません。

それどころか、若い女性を見ていると、自分が男より劣っているとはこれっぽっちも思わない、自然な男女平等感覚を身につけたひとたちに出会います。イヤなことはイヤといい、ガマンしない女性たちが、#MeToo運動や#KuToo運動を起こしました。

断言しますが、女はとっくに変わっています。それに対していっこうに変わらないのが、男性と社会です。変わった女性の受け皿になる社会が、旧態依然として変わらないことが、現場で葛藤を引き起こしています。

どうして女性の社会進出が進まないのか? 答えは男と社会が変わらないから、です。もうオッサン社会は土俵際に追い詰められています。女は変わりました、今度は男と社会が変わる番です。

※写真は、上野さんお気に入りの、ニキ・ド・サンファルのアート作品を背景に。

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上野千鶴子(うえの・ちづこ)
社会学者、東京大学名誉教授、認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長

富山県生まれ。京都大学大学院社会学博士課程修了。1995年から2011年3月まで、東京大学大学院人文社会系研究科教授。2011年4月から認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長。専門は女性学、ジェンダー研究。