サンドラ・ヘフェリンさん 期待をしない

国際女性デー

近年の日本ではLGBT(性的少数者)をはじめ、外国人やハーフなど、日本でマイノリティーとされている人々にスポットが当たることも多くなりました。どんな人でも居心地が良いと感じる社会が理想とされ、仕事の面においてもそれぞれの個性が生かせるような「多様性」がうたわれています。

その一方で、マイノリティーに対する「ステレオタイプ的な期待」はなくなっていないと感じます。たとえば、私は母が日本人、父がドイツ人の「ハーフ」ですが、世間は「ハーフ」に対して「英語がペラペラなのではないか」「美人なのではないか」と期待する傾向がいまだにあります。当然、期待に沿えないとがっかりされます。

実際には、マイノリティーであっても「いろいろ」です。はたから見たら「同じ枠」に属す人であっても、それぞれに「いろいろ」なバックグラウンドがあるため、マイノリティー全体にある種の期待をかけることには、慎重になる必要があります。女性について語るとき、いまだに「女性ならではの細やかさ」だとか、「女性ならではの気配り」というような発言がなされていることからも分かるように、この手の期待はまだまだなくなっていません。当たり前ですが、女性も「いろいろ」なので、この手の期待がなくなったほうが女性は生きやすくなるでしょう。

私自身に関しては、「相手が男性だから」という理由で力仕事を頼むことはあまりしなくなりました。力持ちの女性もいますしね。

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サンドラ・ヘフェリン(Sandra Haefelin)
コラムニスト

ドイツ・ミュンヘン出身。日本在住22年。日本語とドイツ語の両方が母国語。自身が日独ハーフであることから、「多文化共生」をテーマに執筆活動中。ホームページ「ハーフを考えよう!」
著書に「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」(中公新書ラクレ)、「満員電車は観光地!?」(流水りんことの共著 / KKベストセラーズ)、「体育会系 日本を蝕む病」(光文社新書)。