京料理に欠かせない「西京白みそ」を使った意外なレシピ

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写真提供・株式会社西京味噌

京料理の調味料として知られる西京白みそが、全国的に注目されています。スーパーやコンビニエンスストアなどにも、「西京漬け」など西京白みそを使った加工食品が並ぶようになりました。健康志向の高まりを受けて、様々な発酵食品が人気を集めていますが、西京白みそは、塩分が少なめなうえ、洋風料理にも幅広く使えることから、健康志向の若い女性などから支持されています。京都在住の料理研究家・大原千鶴さんに、西京白みその特徴や、西京白みそを使ったおすすめ料理を聞きました。

塩分少なめ、甘み豊か

西京白みそは、約1000年にわたって日本の都として栄えた京都で、宮中料理や懐石料理などに使われてきました。「今でも京都の人たちにとっては、『ちょっとしたごちそう』に使うおみそです。特にお正月には、西京白みそのお雑煮は欠かせません」と大原さんは話します。

砂糖などの甘味料が貴重だった昔から宮中儀式などで重用されてきた西京白みそは、甘みと色の美しさが重視されているのが特徴です。主原料は、大豆と米こうじ。みそ汁などに使われる一般的な辛口みそだと、甘みを生み出す米麹の配合比率は大豆の7割ほどですが、西京白みそは、大豆の約2倍の量の米麹を使って仕込みます。一方、塩分は5%程度で、一般的な辛口みその半分以下。また、大豆は皮をむいて使い、約2週間という短期間で醸造することで、きめの細かい淡黄色のみそが出来上がるといいます。

「米麹の量が多くて塩分が少ないから、普通のおみそとは異なるうまみとコクがあります。お料理はまろやかな味になり、色もきれいに仕上がります。和食以外にも様々な料理に使える食材です」と大原さん。西京白みそを使って手軽に作れる料理を紹介してもらいました。

【豚肉の西京漬け】

〈材料〉
豚肩ロース肉(豚カツ用)2枚(約230グラム )、西京白みそ 200グラム、みりん 大さじ1~2杯
〈作り方
(1)西京白みそ、みりんをボウルに入れてよく混ぜ、保存容器に半量を敷き、ガーゼを敷いて豚肉を入れる。その上にまたガーゼを載せ、残りの豚肉を平らに載せてふたをし、冷蔵庫に入れて1~2日間置く。
(2)保存容器から取り出し、グリルで焼く。食べやすく切って、好みの野菜と盛り合わせる。

「豚肉を西京白みそに漬けることで、豚肉の水分が適度に抜けて、みそのうまみや甘みがお肉にしみこんでいきます。塩分量が少ないので、味付けも濃くなり過ぎず、ちょうどいいあんばいに仕上がります。強火で焼くとみそが焦げてしまいやすいので、弱火でゆっくり焼くのがポイントです」(大原さん)

【白みそナゲット】

〈材料 〉
鶏むねミンチ肉 500グラム、卵 1 個、玉ねぎのみじん切り 50グラム、西京白みそ 100グラム、小麦粉 大さじ 5杯、コショウ 少々、パン粉(細目) 適量、サラダ油 適量、ハニーマスタードソース(フレンチマスタード 大さじ1杯、はちみつ 大さじ 1/2杯 )、フレッシュケチャップソース(トマトのすりおろし、トマトケチャップ 各大さじ1杯)
〈作り方〉
(1)鶏むねミンチ肉、卵、玉ねぎ、西京白みそ、小麦粉、コショウをボウルに入れてよく混ぜる。
(2)(1)を食べやすい大きさに丸め、パン粉を敷いたバットに並べ、表面にパン粉をつける。
(3)フライパンの1センチほどの深さまでサラダ油を入れて弱火で温め、(2)の形を平たく整えながら並べ入れ、じっくりと両面揚げ焼きにする。あれば、サヤインゲンを素揚げしたものを添える。合わせておいた2種類のソースを好みでつける。

「お肉の中でもとりわけ淡泊な鶏肉は、西京白みそとよく合います。むね肉を使って作るとパサパサした食感になりがちなので、材料に油を混ぜ合わせたりすることもありますが、西京白みそを使えば、油は不要で、カロリーを抑えつつ、ふんわりと柔らかなナゲットに仕上げることができます。これも弱火でゆっくり焼き上げてください」(大原さん)

【白みそシチュー】

〈材料〉
小カブ2 個(300グラム)、 鶏もも肉 1枚(300グラム)、太白ごま油(サラダ油で代用可能)大さじ1/2杯、シメジ(あれば丹波シメジ) 1/2パック、シイタケ2 本、ブロッコリー(塩ゆでしたもの) 適量、西京白みそ 200グラム、豆乳(調整豆乳でも可)400CC、だし 適量、塩 、コショウ各 適量、片栗粉 適量
〈作り方 〉
(1)西京みそに豆乳を加え、泡立て器などでよく混ぜて、「西京みそホワイトソース」を作る。
(2)小カブは皮をむき、6等分に切って鍋に入れ、ひたひたのだしで軟らかくなるまで煮る。
(3)鶏もも肉は一口大に切り、塩・コショウを施し、片栗粉を全体に薄くまぶす。
(4)フライパンに太白ごま油を引き、中火にかけ、(3)を並べ入れる。ふたをして、両面をこんがり焼く。
(5)鍋に(2)の小カブ、(3)の鶏肉を入れ、食べやすく切ったキノコ類も入れる。「西京みそホワイトソース」を1カップ加えて、中火にかける。「西京みそホワイトソース」を全体に絡めながら温め、キノコ類がしんなりしたら完成。器に盛り、ブロッコリーを載せる。

「豆乳に西京白みそを溶くだけで、栄養価が高くてカロリーは低めのホワイトソースが作れます。一般的なおみそだと、汁に溶いてから煮立てるのはよくないとされていますが、西京白みそは、弱火で5分ほどコトコト煮立てた方が、コクが出ておいしくなります。そういう意味でもシチューを作るのにピッタリです」(大原さん)

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