妻の「帰省ブルー」…年末年始に帰るのは夫と子どもだけにしたい

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まとまった休みが取りやすい年末年始は、夫婦それぞれの実家へ帰省するという人も多くでしょう。でも、いろいろ気をつかったり、親戚づきあいに疲れてしまったりして、気分はブルーという人も。読売新聞の掲示板サイト「発言小町」には、この時期、嫁の立場から帰省にまつわる本音の投稿が目立ちます。嫁たちを悩ます「帰省ブルー」をなんとか乗り切る方法はないものか。専門家に聞いてみました。

「今年は行きたくありません」

「年末の帰省が憂鬱…」と題する投稿をしてきたのは、20代のトピ主「りり」さん。2歳の長女に続いて、2人目を来年1月半ばに出産予定で、「臨月で体がきついから…」と夫に言って、今年は何とか夫の実家へ行くのを避けたいと考えています。

というのも、毎年、年末年始は夫の実家に隣接する祖父母宅で、義父母や子どもが3人いる夫の姉家族と一緒に過ごしてきましたが、年末や正月料理の支度・片付けから義姉の子どもたちの世話まで、嫁として押し付けられるのだとか。夫は、「祖父母に孫の顔を見せたい。みんなでワイワイ宴会すんの楽しいじゃん」と能天気で、なかなか取り合ってくれないそうです。

40代の「辛い嫁」さんも、「義実家帰省について」を投稿。これまで、夫と小学生の子ども2人とともに義実家(義理の実家)へ帰省していましたが、義父母、義兄の7人分の食事や洗濯などでヘトヘトになるそうです。義母から、自分の仕事をバカにされるような言い方をされたこともあったとのこと。「夫からは私だけ帰省しなくてもいいと言われましたが、年末年始を1人で過ごすのは寂しい気もするし、子どものことも気にかかります。私が我慢するしかないでしょうか」とアドバイスを求めました。

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こうした投稿にレスを書き込むのは、同じような経験のある女性たち。“援護射撃”に力が入ります。

「みんなでワイワイ楽しいじゃん?? そりゃあ自分のホームですから当たり前。失礼ながらご主人は子供。思慮とか想像力とか無さ過ぎ…他人ながら脱力しますわ」(「ゆうひ」さん)

「嫁を使って親孝行しようとする夫がいけないんですよ。言っても解決しようとしないのであれば、ここは割り切って帰省を止めましょう」(「あらー」さん)

「頑張りすぎです。いい人、いい嫁はもうやめましょう。子供は親の背中を見ています。お母さんだけがしんどい思いをしている帰省を喜んではいません」(「くまだ」さん)

義実家への帰省、6割以上がストレスあり

電子チラシサービス「Shufoo!(シュフー)」を運営するワン・コンパス(東京・港区)が11月、全国の既婚女性を対象にアンケートを実施しています。夫の実家に帰省予定の4463人から回答を得ています。

それによると、「配偶者の実家に帰省する際に、ストレスを感じることはありますか?」との質問に、「ある」と回答したのは63.1%に上りました。「気をつかう」という声が圧倒的多数を占めていました。「勝手が分からない」「家族ルールに馴染めない」「食べ物が口に合わない」などの不満もあり、肩身の狭い思いをしています。一方、ストレスが「ない」と答えた4割の中には、「日帰りなので、あまり気をつかわない」とする声もあり、宿泊するかしないかが心理的な負担の大きさにつながっているようです。

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問題の本質は「嫁姑」じゃない

夫婦の問題や親戚づきあいなどの相談を受けている日本パートナーサポート協会の夫婦問題カウンセラー、鈴宮さゆりさんは、帰省を巡るいさかいや嫁姑トラブルについて「問題の本質は、夫婦関係にあります」と言い切ります。

帰省については、最近特に姑側から「自宅で食事を用意するのはやめましょう」「お嫁さんは帰ってこなくてもいいわよ」などと提案されるケースが目立つそうです。自分自身が若いころに、嫁姑の問題を経験したこともあり、お嫁さんに気をつかわせたくないと考えている姑も少なくないそう。

帰省を巡って、妻がどうしたいのか、何を嫌がっているのか、なぜ気持ちが沈むのか――。鈴宮さんは、それらを夫がきちんと理解できていないと指摘します。中には、料理上手の姑が豪華なおせち料理を用意するのがプレッシャーになる、という女性もいます。自分の仕事や子育てについては口出しされたくないと考えていることもあります。そういったことを夫がきちんと理解し、実母に伝えることが大切です。鈴宮さんは、「夫婦のコミュニケーションができていれば、義実家で過ごす時間はもっと快適になるはず」と言います。

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こじらせない三つのポイント

とはいえ、夫に「今年は帰りません」「私だけ後から合流します」「家政婦扱いしないで」などと宣言しても、気まずくなってケンカになるばかり。鈴宮さんは、夫に自分の気持ちを伝えるうえで注意するポイントが三つあるとしています。

〈1〉夫や義父母を責めない
〈2〉義父母への感謝や配慮の気持ちを示す
〈3〉夫を味方につける

「姑の嫌みがひどくて耐えられない」「あなたはいつも知らんぷりしてる」などと夫や義父母に対する不満をストレートに言ってしまうと、夫は責められたように思います。訪問を辞退したいときや滞在を短くしたいときは、夫の気持ちをさかなでせずに、「私の体調が優れないから」「まだ仕事の準備が残っているから」と自分の体調や仕事を理由にすると、夫は聞き入れやすいそうです。

また、自分は訪問できないけれど、夫に手土産を持たせるなどして義父母に対する感謝の気持ちや気遣いを示すことも大切。義父母の性格、趣味、嗜好品などを夫から聞き出し、「本当は行きたかった」という気持ちをにじませます。そして、妻が夫の実家に行けない場合は、逆に「親子水入らずの時間が持てる」と思うくらい、ポジティブに夫を味方に付けることを目指すとよいそうです。

夫婦問題カウンセラーの鈴宮さん

「年末年始の帰省をきっかけに、ぜひ夫婦でしっかりと話し合ってみてください。それぞれの負担感を理解したうえで、今できることを考えると良いと思いますよ」と鈴宮さん。

匿名の投稿に垣間見える妻の本音。年末年始の帰省は当たり前のことだと思う前に、今一度、夫婦とそれぞれの家族について考えてみることも必要かもしれませんね。(メディア局編集部 鈴木幸大)

日本パートナーサポート協会

【紹介したトピ】
年末の帰省が憂鬱…
義実家帰省について

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