体に良いお風呂の入り方 実践したい3つのこと

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あなたはシャワー派ですか? 湯船派ですか? 手早く済ませるにはシャワーの方が良いという人がいる一方で、湯船につかってじっくり温まることが無上の喜びという人も。掲示板「発言小町」にもシャワー派、湯船派の両方から意見が寄せられています。体に良いお風呂の入り方とは、どんなものなのでしょうか。今日から実践したいポイントを専門家に聞きました。

「お風呂にかってますか?」と題する投稿をしてきたのは、夫と二人暮らしの50代女性「鏑木」さん。5年前に膝を痛めて以来、浴槽の中で座る姿勢を取りづらくなり、シャワー生活になったそう。「神経性の疲れにはシャワーが効くとも聞きます。私の場合、足湯をしながらシャワーを水量マックスで15分ぐらい浴びているので、これで十分です」と言います。

この投稿に約100通の反響がありました。

シャワー派? 湯船派? それぞれの言い分

シャワー派はどちらかというと少数派。「お風呂に入るのは週末だけです。平日は、ささっとシャワーの方が便利なのです」(「雪柳」さん)、「お酒も飲んでいるのでシャワーで済ませることの方が多いです」(「名無子」さん)、「夜仕事から帰ったら5分でも早く寝たいので。湯船には浸かりません」(「コトリーノ」さん)といった声が上がっています。

これに対し、湯船派からは「湯船に入るのと入らないのとでは疲れの取れ方や、体の温まり方が違います」(「ささこ」さん)、「お湯に浸かった日の方がお風呂上りの肌がふわぁーっとしていてすべすべ。肩こりなどもラクになって、足の先までポカポカします」(「横丁」さん)などの声が寄せられました。

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入浴で血行促進=副交感神経のスイッチを押す

「医者が教える 小林式 お風呂健康法」(ダイヤモンド社)の著書がある順天堂大学医学部教授の小林弘幸さんは、体の不調をその日のうちに解消できるお風呂の入り方を提唱しています。小林さんは順天堂大学病院に日本初の便秘外来を開設した“腸のスペシャリスト”。入浴方法を変えるだけで、健康効果が得られることに気づき、この本を著しました。小林さんに話を聞きました。

順天堂大学医学部教授の小林弘幸さん(東京・文京区の順天堂大学研究室で)

「入浴をして血流を促せば、副交感神経のスイッチが入ります。すると、自律神経のバランスが整い、どんどん血流が良くなります。自律神経が整うことと血流が良くなることのメカニズムは『ニワトリが先か、卵が先か』のような関係ではあるのですが、女性は40歳を境に副交感神経のレベルがガクンと落ちることが分かっていますから、毎日入れる風呂を活用しない手はありません」と小林さんは話します。

大切なのは 湯温・呼吸・笑顔

具体的には、

<1> 夜に39度~40度の湯に浸かる
<2> 深い呼吸をする
<3> 笑顔を作る

の3つのポイントを挙げます。

41度以上の熱い湯は、交感神経を刺激し、血管の収縮を促すため、かえって眠りが浅くなったり、疲れが取れにくくなったりするので避けます。入浴のタイミングは、夕食の1時間後から就寝の1~2時間前が理想的です。

最初に全身浴で1分程度。次に半身浴で10分程度。半身浴の最中に、体の側面を伸ばしたり、肩甲骨を開いたりするストレッチをして、深い呼吸をします。そして、最後に瞑想めいそうの時間を3分程度設けるといいそうです。

バス・ストレッチで体も気分もリセット

「風呂場にゲーム機や本を持ち込んで長風呂というのは、感心しませんね。入浴は、せいぜい長くても20分、30分で切り上げてください。体のつらさや不調に向き合い、どう自分で治していくか、ということに焦点をあてて考えれば、ストレッチは必要です。ゼロと1では大きく違う。風呂の中でできるバス・ストレッチはぜひしてもらいたいですね」と小林さん。

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脱水とヒートショックには十分注意を

脱水症状を防ぐために、入浴の前後には、水分補給も忘れずに。温度差によって血圧が上下して体調不良を引き起こす「ヒートショック」を避けるために、脱衣場と風呂場との気温差を極力小さくなるようにします。

「飲酒したときは脱水が進みやすいので、入浴は避けるべきです。シャワーだけで済ませなくてはならないときには、首の周囲にあてて、温めるようにしてください。一日の中でも夜は、体をリセットする時間。効果的な入浴のポイントを知って実践していけば、冷え性改善などにもつながるはずですよ」と小林さんは強調します。

寒い日が続きます。湯船に入れる日は笑顔を忘れずに、一日の疲れを洗い流せるといいですね。
(読売新聞メディア局編集部 永原香代子)

【紹介したトピ】
お風呂に浸かってますか?

【本文中でご紹介した本はこちら】
「医者が教える 小林式 お風呂健康法」著:小林弘幸(ダイヤモンド社)

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