誰かを“助ける”ふるさと納税をしてみよう

かしこく! ふるさと納税vol.7

ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」の担当者が、働く女性におすすめの返礼品を紹介するこのコーナー。今回は、少し視点を変えて、自分のためではなく誰かの支援につながるふるさと納税について紹介します。

ふるさと納税で広まる災害支援の輪

今年は、台風や豪雨など多くの自然災害がありました。報道を見ながら「被災地のために何かしたい! けれど、なかなかボランティアには行けないし、どうしたらいいだろう」と思った人は多いのではないでしょうか。

ふるさと納税には、被災地に災害支援金を寄付できるしくみがいくつかあります。その中でも今、被災していない自治体が、被災地に代わって寄付金を受け付ける「代理寄付」が注目を集めています。

水につかった多摩川近くの住宅地(10月12日夜、東京都世田谷区玉川で)=鍜冶明日翔撮影

2016年の熊本地震の際に、茨城県境町が初めて「代理寄付」に取り組んだのが始まり。災害が起こった時、自治体職員は被災状況の確認や避難所での対応などに追われ、ふるさと納税の事務作業を行う余裕がありません。そこで、被災していない自治体が代わりに寄付を受け付け、事務作業まで請け負うことで、被災地の負担を減らすのが目的です。

今年10月の台風19号では、北海道厚真町が東京都世田谷区の代わりに寄付を受け付けました。一見、何のつながりもなさそうな二つの自治体ですが、実は、この代理寄付は、厚真町の「恩返し」。昨年の北海道胆振いぶり東部地震の際に、世田谷区は厚真町の代理寄付を行っていたのです。このように、代理寄付を通じた自治体同士の交流も広がっています。

思いやり型返礼品プロジェクト

ふるさと納税の中には、自分が品を受け取るのではなく、誰かに返礼品を送ったり、障害者福祉施設などで作られた品を受け取ったりすることで、社会貢献につながる返礼品があります。それが、「思いやり型返礼品」です。

全国の自治体が、思いやり型返礼品を提供しています。高知県室戸市には、特産品「土佐備長炭」を使って地域のおばあちゃんたちが手作りした小物セットがあります。

高齢化率50%に迫る室戸市の介護予防事業の一つで、おばあちゃんたちの思い出の着物をリメイクしたネコ型の消臭袋や筒状のインテリア雑貨などは、消臭や脱臭にも利く実力派。自分たちの作品が日本全国に届き、喜びの声や応援の声をもらえることが、彼女たちの生きがいになっているそうです。

また、山形県上山市の白ワイン「First step」は、障害者就労継続支援施設の利用者が栽培したブドウを100%使っています。農薬散布や余分な枝の切り落としなど、ブドウ栽培には1年を通して様々な仕事があり、利用者には貴重な職業訓練の場になっているそうです。

ブドウの栽培作業に取り組む利用者

返礼品に「First step」を選ぶことで、利用者の自立への一歩につながります。

応援したい地域のプロジェクトを選べる

ふるさと納税の寄付先を選ぶときに、自治体や返礼品から探す人も少なくないはず。そうではなく、自分が応援したいプロジェクトを選んで寄付できるのが「ガバメントクラウドファンディング」です。

全国の多くの地域が、貧困家庭の子どもを支援するプロジェクトや、動物の殺処分を減らすためのプロジェクトなど、新たなチャレンジに取り組んでいます。

火災前の首里城正殿(今年8月、鈴木竜三撮影)

先日、大きなニュースとなった沖縄・首里城の火災では、那覇市が火災の翌日から首里城再建を目指すプロジェクトを発足しました。現在、6億円を超える寄付が全国から集まっています。寄付と一緒に送られたメッセージには、「首里城が1日でも早く、再建できることを祈っています」「美しい首里城が必ずや再建されることを信じています」といった声が多く寄せられています。

アマミノクロウサギ=鹿児島県徳之島町提供

また、鹿児島県徳之島町では、国の特別天然記念物であるアマミノクロウサギと人間の共生プロジェクトを進めています。

徳之島と奄美大島だけに生息するアマミノクロウサギは一時期、絶滅の危機に陥っていましたが、町の地道な保護作業が実を結び、個体数は増加傾向にあります。ところが、今度は繁殖したアマミノクロウサギによる農作物被害が、農家を悩ませるように。そこで町では、農園の木に防護柵を張るなどの対策を進める一方、アマミノクロウサギの保護活動も続けていく事業の寄付金を募っています。

◇   ◇   ◇

誰かのために選んでみたなら、一味違ったふるさと納税の魅力を感じることができるかもしれません。

【あわせて読みたい】

ふるさと納税についての記事はこちら
私にもできる! ふるさと納税で社会貢献
「お得」だけじゃない!?「ふるさと納税」最新事情

ふるさとチョイスのHPはこちら

藤井 楓(ふじい・かえで)

国内最大級のふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を企画・運営する、(株)トラストバンク所属。長野市出身。地域に貢献したいという想いから入社し、現在は、ふるさと納税を通して各自治体の目標達成をサポートする地域リレーション部の統括を行う。最近のトピックは、岩手県西和賀町で「本物のわらび餅」を食べて感動したこと。