ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」の担当者が、働く女性におすすめの返礼品を紹介するこのコーナー。今回のテーマは「ワイン」です。秋の味覚と一緒に楽しめるおいしい返礼品を紹介します。
ロマンを感じる海底熟成ワイン
世界で唯一のワインが、静岡県西伊豆町の海に眠っています。
「VOYAGE(=旅)」と名付けられたそのワインは、ダイバーらによって真冬の西伊豆の海に沈められ、海底で約半年間、熟成されます。海底15メートルという紫外線が届かない環境や、ワインの貯蔵に適しているといわれる15~19度の水温、海中の様々な音の振動によって、通常の環境下で保管するよりも熟成が進み、まろやかさとコクが増すのだそうです。
フジツボや貝など、様々な生き物が付着したボトルは、まるで沈没船から引き揚げたビンテージワインのようなロマンを感じます。
西伊豆町の美しい海の魅力も知ってもらいたいとの思いから生まれた「VOYAGE」。世界各国から海を渡り、西伊豆町で眠りについていたワインの壮大な旅に思いをはせながら、味わってみてはいかがでしょうか。
ぶさいくなミカンでできた「ぶさいくワインスパークリング」

今春、熊本県玉名市のミカン園「右田柑橘」の「ぶさいくミカン」を使用した「ぶさいくワインスパークリング」が誕生しました。
発泡性の辛口で、口に広がる酸味とほのかな苦みが、ミカンらしさを感じさせるスパークリングワインです。酵母の力を借りてじっくりと自然に発泡させるという、シャンパンなどに使用される製法を用いるため、繊細でクリーミーな泡を堪能できます。
それにしても、なぜ「ぶさいくミカン」というインパクトのある名前が付けられたのでしょうか。
右田柑橘さんが農薬をほとんど使わずに育てるミカンは、果肉がキレイで、抜群においしく育ちます。ただ、見かけがあまり良くないこともあるため、「ぶさいくミカン」と愛称を付け、イチオシ商品として売り出したのです。
栽培の過程で、天候や果樹の状態によって、味はおいしいのに廃棄せざるをえないミカンが出てしまいます。規格外のものも生かしたいと、試行錯誤を繰り返した結果、皮ごと搾った「ぶさいくワインスパークリング」が完成しました。
地元の職員がつくる「十勝ワイン」

最後は、国内で初めて、ブドウの栽培からワインの醸造までを一貫して自治体が手掛けたワインを紹介します。それは、北海道池田町で造られている「十勝ワイン」です。
こだわりは、一貫した“辛口路線”。ブドウは、寒い地域で栽培されると酸味が強くなります。その酸味をそのまま生かし、ブドウの甘みをあえて残さないことで、料理を引き立てるデイリーワインとして活躍しています。返礼品では、赤、白、ロゼの3種類を飲み比べることができます。
池田町は1950年代前半、自然災害が相次ぎ、財政危機に。この苦境を乗り越えるべく、60年、当時の町長の発案によって、「農業振興」を目的としたブドウの栽培を町役場の職員が始めました。ただ、十勝地方は元々、ブドウの育ちにくい気候です。それから何年にもわたり、失敗と改良を重ね、池田町の気候に合った製法から生まれたのが「十勝ワイン」です。
「十勝ワイン」は池田町民にも多く愛飲されていて、年間のワインの実消費量はなんと、日本人の平均の4、5倍に及ぶそう。また、成人式では、中学生の時に収穫体験したブドウから造られたワインが町から贈られるなど、町民の身近なワインとして愛されています。
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いかがでしたか。ふるさとチョイスには、地域の特色や特産品を使った全国のワインが、1200以上登録されています。この秋は、個性派ワインで乾杯してはいかがでしょう。
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