「祝・令和」ショーメが特別なティアラを銀座で展示

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上流階級の女性が公の場で身に着ける、特別なジュエリー「ティアラ」。高貴さの象徴とされるティアラを長年、制作してきたフランスの名門ジュエラー「ショーメ」が、令和への改元を祝して、10月5日から東京・銀座本店で貴重なティアラを展示します。

「ショーメ ティアラ セレブレーション Vol.2」と題して、由緒あるティアラや現代のティアラなどが展示されます。中でも特別なアーカイブティアラが、「パンジーの花のティアラ」と「スクロールワーク(渦巻き細工)のティアラ」。これらは、特別な展覧会以外では普段は一般には公開されていない、貴重な作品です。

花言葉で楽しむティアラ

《パンジーの花のティアラ》 ジャン=バティスト・フォサン 1850年頃

「パンジーの花のティアラ」は、フランス国王とその一族の御用達ジュエラーだったジャン=バティスト・フォサンが1850年頃に制作した作品です。フォサンは、パリのジュエラーの息子として生まれ、ショーメの創業者であるマリ=エティエンヌ・ニトのもとで、皇帝ナポレオンの宮廷からの用命を受け、後にショーメの工房を継承します。

このティアラは、フォサンが工房を受け継いだ後に作られたもの。花や葉、果実など自然をモチーフにしてデザインされ、ダイヤモンドが全体に施されています。それぞれのパーツは取り外し可能で、ブローチとして身に着けることもできます。こうした形を変えて使えるジュエリーも、ショーメの人気が高まる一つの要因になりました。

また、格式の高いジュエリーには様々な意味が込められていて、この作品のモチーフにもなっているパンジーには「あなたを想っています。私を想ってくださいますか?」という花言葉が表されています。

美しくバランスのとれたティアラ

《スクロールワーク(渦巻き細工)のティアラ》 ジョゼフ・ショーメ 1908年

「スクロールワーク(渦巻き細工)のティアラ」は、1908年にジョゼフ・ショーメによって制作されました 。ジョゼフ・ショーメは、19世紀末から20世紀初頭にかけてパリが繁栄した「ベル・エポック」時代の巨匠として揺るぎない地位を築き上げ、メゾンは彼の名前「ショーメ」を冠するようになりました。

このティアラは高貴な家の長女が結婚する際にオーダーされたもので、左右対称のバランスのとれたデザインは、「アカンサス」の葉を元にしています。アカンサスの葉はルネサンス時代から西洋建築や装飾芸術でモチーフとして長く使われています。メゾン・ショーメのアンティークジュエリーコレクションの中でも、古典主義が最も表れている作品の一つです 。

皇帝ナポレオン御用達のジュエラー・ショーメ

パリ・ヴァンドーム広場12番地にあるサロン(現在は改装中)

皇帝ナポレオン御用達のジュエラーとしても知られるショーメ。マリ=エティエンヌ・ニトはナポレオン1世の保護のもと、絵画で描かれたことで有名な1804年の戴冠たいかん式での宝冠や、皇妃マリー=ルイーズとの婚礼の際のジュエリーなど、王族の権威を象徴する数多くの宝飾品を手がけました。

1780年の創業以来、王侯貴族やセレブリティーのためのティアラを2000点以上制作していて、現在も大切な日を迎える人々からティアラの注文を受けています。完全オーダーメイドで、着用する人の頭を採寸してデザインを決め、ぴったりとサイズが合うものを作っているそうです。

その最終段階で作られるのが「マイヨショール」と呼ばれるニッケルシルバー製の模型で、本物と同じ形で仕上げられます。パリのヴァンドーム広場にあるショーメのサロンには、壁に何百点ものマイヨショールが美しく展示されています。

シーンに合わせたティアラをまとう

欧米では、シーンに合わせたティアラをまとうことがマナーとされてきました。カジュアルな席ではファッション感覚でコーディネートし、上流階級との席ではその階級のみに許されているモチーフをあしらったものを身に着ける……これらは古くから社交界に参加する際のたしなみとされてきました。

銀座で歴史あるティアラをじっくり眺めながら、どんな場面で着用されていたのか、想像するのも楽しそうです。

「ショーメ ティアラ セレブレーション Vol.2」
 【会期】10 月 5 日 (土)~ 27 日(日)  11:30~20:00
 【会場】ショーメ銀座本店(東京都中央区銀座3- 5-7)
 【問い合わせ】03-5524-2722