ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」の担当者が、働く女性におすすめの返礼品を紹介するこのコーナー。今回のテーマは「女性の作り手が手掛けた返礼品」です。全国には、地域の女性が独自の視点を生かして作った返礼品が数多く存在します。その中から、ココロとカラダに優しい甘味を、彼女たちの思いとともに紹介します。
「おいしいいちごを一年中届けたい!」思いの詰まったドライいちご
この返礼品は、新潟県のブランドいちご「越後姫」を使ったドライフルーツです。越後姫は、雪が多くて日照時間の短い新潟で、ゆっくりと時間をかけて熟します。甘みが強く、芳醇な香りが特徴です。薄くスライスしたいちごはハートの形をしていて、インテリアとして飾れるパッケージもおしゃれです。
ドライいちごのブランド「Ichi-Rin 苺稟」を手掛けるのは、同県新発田市の農家・若杉智代子さんです。若杉さんは、越後姫の栽培・加工・販売を一貫して行っています。
ツヤのある果皮と果肉の柔らかさから、越後姫はこれまで長距離輸送が難しかったのだそうです。「おいしいいちごを一年中楽しんでもらいたい」と願う一方、収穫期後半になるといちごの市場価格が下がり、収益が安定しないという悩みを抱えていた若杉さん。そこで発案したのが、賞味期限の長いドライいちごでした。

いちごを一粒一粒丁寧にスライスして乾燥させ、手作業で袋詰めをしていくため、手間のかかる商品です。けれど、その分、濃厚な香りと甘みが凝縮された逸品に仕上がります。
ドライいちごにすることで、通年販売が実現し、全国どこへでも発送することが可能になりました。賞味期限も6か月と長いので、お土産にもピッタリ。若杉さんによると、ワインや焼酎と一緒に食べたり、クリームチーズをつけて食べたりするのもおすすめだそうです。
家族思いの女将が作る 老舗米屋の生甘酒

千葉県でも有数の米どころとされる館山市。同市内にある創業90年の「吉田米屋」では、無添加・生酵素にこだわった甘酒を提供しています。米屋だからこそ、味の決め手となる米にもこだわりが光ります。甘酒に適した米の中でも、特別においしい米を作る市内の農家を探し出し、仕入れているそう。
甘酒作りは、5代目女将・吉田育世さんの家族への思いから生まれました。米屋の繁忙期は、新米の収穫が始まる夏場に始まります。暑い中、働く家族の健康をサポートしようと、吉田さんは甘酒を作るようになりました。

館山の米や米製品を贈ることで、「館山市は、お米がおいしい街」だと多くの人に知ってもらいたい――そんな思いから、吉田さんは返礼品の提供を決めました。徐々にリピーターが増えており、「とてもおいしかった」という声ももらって、やりがいを感じているそうです。
9月17日現在、台風15号の影響により、一時的に寄付の受付を中止していますが、近日中の復旧を目指しています。
ふるさと納税から生まれたスイーツ店

ふるさと納税のおかげで誕生したスイーツ店もあります。それが、長崎県最西端の街、平戸市のスイーツ店「心優-Cotoyu Sweets-」。同市で唯一の酪農家が搾るミルクや、県産の希少卵を使ったキャラメルブリュレが人気です。
同店を経営しているのは、小値賀布美華さん。主婦から起業を決意し、最初はノウハウも資金もなかったといいます。そんな小値賀さんの背中を押したのは、ふるさと納税の寄付金でした。

同市は、ふるさと納税の寄付金を基に、起業家を支援する制度を設けています。小値賀さんはこの制度を使い、店をオープンすることができたのです。「全国の方からいただいた寄付のおかげで起業できた」という感謝の思いとともに、小値賀さんは返礼品を届けています。
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今回紹介した女性のほかにも、ふるさと納税で初めての事業に挑戦している作り手がたくさんいます。返礼品と一緒に手書きのお礼の手紙が入っていたり、地域の様子を伝える手作りのチラシが入っていたりすることもあり、地域の人たちの温かい思いに触れるきっかけになるはずです。
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