消費増税前がいい? 白物家電のベストな買い替えどきは

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10月に消費税率が8%から10%に引き上げられます。2%とはいうものの、高額な商品ほど増税前との差額が大きくなるだけに、冷蔵庫や洗濯機などの家電は、買い替えるなら増税前に買った方がいいと思いがちです。しかし、メーカーが新製品を発売するタイミングなどによっては、増税前に急いで買う必要のない家電も多いようです。家電コーディネーターの戸井田園子さんに、白物家電のベストな買い替えのタイミングについて解説してもらいました。

狙い目は「新製品発売の1か月前」

猛暑の到来でエアコンの売れ行きも好調(東京都足立区の「パナリブVividトーシン」で)

一般的に家電は、発売から時間がたつにつれて値段が下がります。発売直後の値段が最も高く、発売から半年ほどたつと、次の新製品が出るまでの間、値段は徐々に下がっていきます。

家電は、だいたい1年サイクルで新製品が発売されます。例えば、ある家電の新製品が昨年9月に発売されたとすると、今年の9月ごろにまた次の新製品が発売されるのが通例です。その場合、メーカーは、発売の1~2か月ほど前に新製品を発売することを公表します。発売までの約2か月間は「新製品が出るまで買うのを待とう」という消費者心理が働き、買い控えをする人が増えるので、値段はどんどん下がっていきます。そして、9月に次の新製品が発売されたタイミングで底値に。値段は1年前の半額前後にまで下がります。

ただし、家電量販店の多くは、新製品と、1年前に発売された「型落ち品」を2台、店頭に並べることは、まずありません。新製品の発売と同時に、型落ち品は店頭に置いてもらえなくなってしまうのです。従って、量販店で家電を買う場合は、発売から11か月目、つまり次の新製品が発売される1か月ほど前が買いどきとなります。

量販店の店頭からなくなってしまった型落ち品を安く買うためには、インターネット取引を利用することになります。ネットなら、在庫さえあれば、発売から1年以上たった型落ち品を安く買うことができます。

戸井田園子さん

家電の「SOS」を見逃すな

家電を買い替える際に大切なのは、「家電が発するSOSのサインを見逃すな」ということです。家電は壊れる前に調子がおかしくなることがほとんどですが、毎日のように使っていると、意外と不調に気付かないことも多いのです。家電のSOSのサインを賢くキャッチして、値段が安くなるタイミングを見極めながら、壊れて使えなくなる前にしっかり買い替えておきたいものです。

それでは、10月の消費増税を念頭に、主な白物家電の買い替えどきを見ていきましょう。

増税後も値段はまだまだ下がる

【冷蔵庫】

例年だと、家電各社は9、10月ごろに新製品を発売していました。しかし今年は、10月に消費増税が予定されているため、各社は軒並み3、4月に発売しています。昨秋に発売された製品は、9月ごろには値段がかなり下がっているはずなので、買いどきになります。一方、今春発売の新製品も、これから次第に値段がこなれてくるので、9月なら「買ってよし」です。ただし、急ぐ必要がないのであれば、このタイミングで買うのは待った方がいいと思います。今春の新製品の値段は、増税された10月以降、まだまだ下がります。2%の増税分を取り返せるくらい下がるはずですから、冬のボーナスが出る頃まで待ってみていいかもしれません。

冷蔵庫は、昨秋発売の製品の値段が下がる9月ごろが買い替えどき(東京都足立区の「パナリブVividトーシン」で)

◇冷蔵庫の買い替えチェックポイント◇

(1)保管しておいたアイスクリームが軟らかくなっている
(2)製氷室の氷がくっついている
(3)モーター音が大きい
(4)水漏れがする

【洗濯機】

家電各社が「縦型」を発売する時期は春で、5月ごろが発売のピークです。一方、「ドラム式」は秋で、10月ごろがピークになります。洗濯物が増える夏場は、大量の水を使ってしっかり洗浄・すすぎができる縦型がよく売れ、日照時間が短くなって洗濯物を乾かす条件が悪くなる秋から冬にかけては、乾燥が得意なドラム式がよく売れるからです。

ドラム式は、これから9月に向けてが買い替えどきになります。縦型は、新製品の発売からまだ半年たっていないので、増税前に慌てて買う必要はありません。10月以降、確実に3%以上、値下がりするので、そのタイミングで買い替えれば、増税分を回収することができます。

◇洗濯機の買い替えチェックポイント◇

(1)脱水の音がガタガタと大きい
(2)脱水が弱い
(3)異臭がする
(4)電源プラグ・コードが異常に熱くなる
(5)洗濯の最中に停止することが増えた
(6)洗濯機本体から水漏れがする

【エアコン】

エアコンは「夏の家電」のイメージがありますが、発売シーズンは秋に始まります。各メーカーは6機種前後の製品を取りそろえていて、10、11月ごろに上位機種から発売し、翌年3月ごろには全機種が新製品に切り替わるというイメージです。

上位機種なら、9、10月ごろが買い替えの好機となります。秋だから冷房は要らなくなりますが、この時期はエアコンの値段が安いうえに、取り付け業者の繁忙期が過ぎているので、好きな日時に丁寧に取り付けてもらえるメリットがあります。エアコンは、秋に買い替えるのがおすすめです。

◇エアコンの買い替えチェックポイント◇

(1)モーター音が大きい
(2)異臭がする
(3)室外機のホース以外から水漏れがする
(4)室外機から水漏れがする
(5)温風が出ない、冷風が出ない
(6)異常を示すランプが点滅している

【炊飯器・電子レンジ】

6、7月に新製品が発売されるパターンが多いのが、炊飯器です。新米が一番早いものだと8月から出回り始めるため、家電各社はその前に、新米をおいしく炊ける新製品を市場投入するというわけです。新製品は発売からまだ間がないので、増税前に買う必要はありません。

電子レンジも同様。以前は、運動会シーズン、行楽シーズンの秋に調理家電の新製品を発売するメーカーが多かったのですが、近年は、5、6月ごろの発売が増えています。まだしばらくは値段が高いので、様子を見た方が良さそうです。

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戸井田 園子(といだ・そのこ)

 家電コーディネーター。東京都出身。大手プレハブメーカーでインテリアコーディネートを担当し、同社のインテリア研究所、商品企画部を経て、独立。TBS系ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の家電コーディネートも担当。