ダイエッターに朗報!? 内臓脂肪が減るかもしれない弁当が誕生

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久納寬子さん(右)と白井佐知子さん

12週間連続して食べると内臓脂肪が減る可能性のある弁当が、市販に向けて試作されています。国の研究機関が開発したもので、現在、農林水産省の職員有志が、毎日のランチに食べ続けるチャレンジをしています。ヘルシーなのにボリュームもしっかりあるという夢のような弁当がどのようなものなのか、取材しました。

700キロカロリー以下、20種類

弁当は、国の研究機関である農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構、NARO)が開発したもので、「NARO Style弁当」という名前です。ポリフェノールや食物繊維、カロテノイドなどの機能性成分を多く含む食材で作った弁当で、約700キロカロリー、塩分は2.1グラム以下。継続的に食べると、内臓脂肪が減るといった生活習慣病予防の効果が得られることが、ヒトによる試験で確認されています。

農水省では、この弁当の機能性を広く知ってもらおうと、5月から12週間、職員15人(うち女性2人)が平日の昼ご飯として食べ続けています。メニューは20種類。メインのおかずは、肉か魚か卵。これにカボチャのチーズ焼きやキャベツとトマトのいため煮などの副菜が2種類つきます。

主食のごはんはもち麦と白米が半々。食物繊維β‐グルカンを多く含むもち麦は、ダイエットをする人に人気の食材です。NAROが育成したもち麦「キラリモチ」は、栄養価や機能性の高さはもちろん、変色しにくいのが特徴だそうです。さらに、抗アレルギー作用や脂質代謝改善作用などのあるポリフェノールを豊富に含んだ「べにふうき緑茶」のティーバッグがセットになっています。価格は1000円。

取材した日のおかずは、さけのマスタード焼き、簡単ラタトゥイユ、ホウレンソウとちくわの炒め物。鮭に含まれるアスタキサンチンやホウレンソウのルテインは、目の健康維持に役立つそうです。トマトやニンジンのリコピンは、善玉コレステロールの数値を上げる作用があるとされます。

味付けは薄味で家庭料理のようです。ラタトゥイユの野菜が大きめにカットされていて、食べ応えがあります。ご飯は180グラムあり、完食するとかなり満腹感がありました。700キロカロリー以下とは思えません。お茶は少し苦みがあるので、お湯を注ぎ足して飲みました。

農水省での試験販売は全員自費での参加です。林野庁の白井佐知子さん(41)は、「野菜を多く取ろうと日頃から心がけていて、機能性食品に興味があったので、参加しました」と言います。「メニューが豊富なので飽きません。ただ、魚メニューは鮭だけなので、もう少しバリエーションが増えるといいなと思いました」。途中経過ではありますが、体脂肪計での測定で、脂肪量に減少がみられたそうです。

この企画を推進している農水省農林水産技術会議事務局の久納寬子・産学連携室長は、「NAROが開発した機能性農産物をもっと多くの人に食べてもらうために、まずは職員が体験することから始めました。お弁当という形で、食べ方を提案しつつ、皆様の健康に貢献していきたいです」と話します。

秋には、同省内に出店しているおむすび専門店で、600円台のもち麦弁当を12週間の期間限定で販売する計画だそうです。「将来は民間から様々な形で市販されることを期待しています」と、久納さん。手頃な価格で、簡単に入手できるようになったらうれしいですね。

(メディア局編集部 小坂佳子)