お中元などの贈答品とまではいかないけれど、気の利いた贈り物で「ありがとう」や「おつかれさま」を伝えたい――そう思いつつ、いざとなるとギフト選びに苦戦する人も多いはず。そんな悩みを解決してくれるアイテムやアイデアを紹介した本「DAILY GIFT BOOK 気持ちが伝わる贈りものアイデア」(文芸春秋)が出版されました。著者で雑貨コーディネーター「オモムロニ。」さんに、シーン別のおすすめギフトや選ぶ時のコツについて聞きました。
「写真映え」に終わらない!
根っからの雑貨好きというオモムロニ。さんは、ライフスタイル誌「CREA」や「&Premium」などで「モノ」に関するコラムを連載しています。
旅先で土産物店や美術館のショップをのぞいたり、病院の待合室で普段読まない雑誌を手に取ったりと、どこにいても、ついつい雑貨やお菓子を探してしまうそう。「『写真映え』やインパクトも大事ですが、人に何かを勧める時は、必ず自分が食べておいしいと感じたもの、使ってみて便利だったものしか選ばないと決めています」。初の著書となる今作には、オモムロニ。さんのそんなこだわりが詰まっています。
「ホムパというより家飲み」「いつも悩んじゃうキッズもの」など、よくありそうなシーン別に、おすすめのギフト計247点を紹介。靴下や文房具のほか、記念日に発行されたスポーツ紙など、意外性のあるグッズも提案しています。
あくまで、ハレの日の贈答品ではなく、「ありがとう」や「おつかれさま」など、日々のちょっとした気持ちを伝えるための贈り物。オモムロニ。さんはそれを「デイリーギフト」と呼んでいます。
本に掲載された「デイリーギフト」の中から、一部を紹介してもらいました。
女子会で喜ばれる手土産3選
「仲の良い人との女子会であれば、ラッピングも必要ないでしょうから、華やかなパッケージのものであれば、そのまま渡しても大丈夫。複数個入りのものであれば、その場で好きなものを選べて楽しいですね」とオモムロニ。さん。他の人が手土産を持参しない可能性も考慮して、お手頃価格のものが良いそう。
おしゃれな人へのプレゼント3選
「センスの良い人に何をあげたら良いか悩んだ時は、無理して相手の好みに合わせるよりも、自分が好きなジャンルから選んだ方が、意外と喜ばれますよ。小さめで手頃なものだと、贈りやすいですね」とオモムロニ。さんは、アドバイス。
ただし、香りなどは、人によって好みが分かれます。そのため、微香性や無香料などを選んだ方が良いそう。
会社の先輩に「いつもありがとう」ギフト3選
仕事で助けてもらったり、相談に乗ってもらったり。いつもお世話になっている職場の先輩へのギフト選びのコツは、「名店や老舗のひとひねり」。「体をいたわるようなグッズなどもおすすめ。引き出しに忍ばせられる、使い切りサイズが良いですね」とアドバイスします。
お気に入りは、どこか抜けた「実力派」
実際に、オモムロニ。さんが自ら愛用している雑貨も見せてもらいました。帽子の部分が蓋になっているクマのしょうゆさしや、タッセルのチャームなど、思わず笑みがこぼれるものばかり。「ユーモアがあったり、どこか抜けたりしている見た目の雑貨が好き。それでいて、確かな技術や知識に基づいて作られたものをつい手に取ってしまいます」
ギフトはコミュニケーションの口実
「デイリーギフトは、何かものを渡すことが目的ではないんです」とオモムロニ。さん。
「職場や、ママ友など、どのコミュニティーも、気軽に話せる関係の人ばかりではないはず。だから、ちょっとした手みやげやギフトをきっかけに、話しかけたり、思いがけない共通点で話が弾んだりしたり……そんなコミュニケーションの手助けになればいいなと思っています」
※値段は全て税抜きです
■DAILY GIFT BOOK