夏至の夜にパリが熱くなったわけ

パリ駐在日記

 皆さん、はじめまして。読売新聞東京本社広告局のパリ駐在員、阿部泰三といいます。世界有数の観光都市・パリの「今」と、日々の暮らしをオシャレに楽しむ人々の姿を、これからお伝えしていきたいと思います。

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 6月21日は、昼の時間が最も長い夏至の日でした。

 日本より緯度が高いパリの日没時刻は午後9時58分。この日は、最高気温22度、湿度47度と素晴らしく気持ちの良い陽気でした。金曜日ということもあり、夕方になると公園やセーヌ川沿いに、学校帰りや仕事帰りの若者たちがワインを片手に、ピクニックを楽しみに集まってきます。

西日がまぶしい午後9時のアンヴァリッド前の緑
鈴なりの人でにぎわうセーヌ川岸

 また、ここフランスでは毎年夏至の日に、音楽のお祭り「Fête de la Musique(フェット・ドゥ・ラ・ミュージック)」 が開催されます。これは、あらゆるジャンルの音楽のライブパフォーマンスが、街の至るところで繰り広げられるイベントで、日本でもいくつかの都市で行われているようです。パリの周辺だけでも200か所以上で開かれ、会場はコンサートホールのほか、教会、美術館、レストラン・バー、広場、通り、橋の上などさまざまです。屋外はもちろん、屋内で行われるライブも、すべて入場無料です。

 ライブは昼から始まるものもありますが、多くが夕方から深夜にかけて行われます。仕事が終わる午後6時ごろになると、あちこちでステージの設営やリハーサルが始まり、何だか夏の盆踊りの準備と高校の文化祭の前夜をミックスしたような高揚した雰囲気に包まれます。

リハーサル中のミュージシャン

 参加アーティストは、オーケストラ、セミプロのミュージシャン、仕事仲間と組んだバンド、コーラスグループ、母国の伝統音楽グループと多様です。観客も同様に子どもからお年寄りまで幅広く、観光客も大勢見られました。

はだしのストリートミュージシャン
ドイツ民謡を披露する楽団

 あちこちで演奏を楽しみ、時計を見るともう午後10時半。日が暮れたあとも人が減る気配はなく、イベントはさらにヒートアップします。午前1時を過ぎても音楽は鳴りやみませんでした。

(取材・文広告局パリ駐在 阿部泰三)