お茶大とカルティエがシンポジウム 「自分を信じて」若い女性へエール

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レーヌ・アバスさん(左)とチョ・ヨンジョンさん (c)Cartier 2019

 お茶の水女子大学(東京)とフランスの高級宝飾品ブランド・カルティエの共同シンポジウム「女性が輝く社会の実現のために」が、同大で開催されました。宇宙飛行士の山崎直子さん、同大学長の室伏きみ子さん、カルティエジャパン社長兼CEOのヴェロニカ・プラット=ヴァン=ティールさんが登壇し、若い女性たちに向けてエールを送りました。

 基調講演で、山崎さんは自身の宇宙飛行士訓練時代から現在に至るまでを振り返り、「人は知らず知らずのうちにバイアスがある(無意識のバイアス)」と指摘。「人との出会いから気づきが得られる」「ネットワークを作ることが大切」と語りかけました。

「自分の心の声を聞こう」

 また、シンポジウムでは、カルティエなどが主宰する「カルティエ ウーマンズ イニシアチブ」の2019年度受賞者の一人、起業家のチョ・ヨンジョンさん(韓国)とファイナリストのレーヌ・アバスさん(レバノン)が紹介され、起業した理由と背景を語りました。

 同賞は、06年にカルティエとINSEADビジネススクール、マッキンゼー・アンド・カンパニーによって設立された、女性起業家のプロジェクトを支援する国際ビジネスプランのコンペティションです。毎年、世界の七つの地域から3人ずつ、計21人の女性起業家がファイナリストに選ばれ、最終選考の結果、各地域1人が受賞者となります。

 チョさんはSAY Global(セイ・グローバル)社共同創設者・CEOで、定年退職した韓国のシニア層を韓国語の個人教授として育成し、世界中の韓国語学習者とオンラインで結びつける語学スクールを運営しています。

 10代でアメリカに移り住んだ際に、「現地で“韓国語を学びたい”という要望が高い」と知ったそうで、チョさんは、のちに韓国でのボランティア体験を通じて学んだ定年退職者の状況から、この二つを結び付けたらどうかと思ったそうです。必要なのは「自分の心の声を聞き、直感に従い、行動すること」と強調しました。

 アバスさんは、ビデオゲーム製作・開発を5歳から大学生までの世代に教えることを通じて科学技術やエンジニアリングなどの教育を行っています。

 戦時下で生まれ、六つの戦争を生き延びてきたというアバスさんは、ゲーム製作に必要な知識を仕事を通じて学んだと語り、「やりたいことがあるのなら今、行動しよう。そうでないと決してできない」と強く訴えました。

 その後に行われた室伏さんとプラット=ヴァン=ティールさんの対談では、山崎さん、チョさん、アバスさんの体験の特徴として、「自分を信じて行動する」ことや「失敗を恐れず、自分の望むことにチャレンジする」ということを挙げ、その重要性を語りかけました。