夏本番前にエアコンの試運転をしないとヤバイ・・・なぜ?

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 今年もすでにニュースなどで「真夏日」という言葉を聞くようになりました。熱中症予防の意識が高まり、さっそくエアコンを使用したという家庭もあるのでは。ところが、いざスイッチを入れてみると、「あれ、動かない」「妙なにおいがする」「まったく冷えない」といった不調に気づくケースもあるようです。メーカー各社は、夏本番を迎えるこの時期に「試運転」を呼びかけています。

業者に掃除を依頼しますか?

 読売新聞の掲示板サイト「発言小町」でも例年、夏の訪れとともにエアコンの話題が熱を帯びます。

 3年使用したエアコンのクリーニングを業者に依頼するかどうか悩んでいるという「朧月夜」さん。テレビCMで、掃除したエアコンから泥のような汚水が出てきたのを見ましたが、「演出では?」と半信半疑。実際にクリーニングを頼んだ人に、「効果はいかがでしたか」と尋ねました。

 これに対し、70件を超える反響が寄せられました。

 購入して5年目のエアコンをクリーニングしたばかりという「先日やりました」さんは「数日前、有名ハウスクリーニング業者さんにやってもらいました。真っ黒な汚れた水がたくさん出ましたよ」と状況を語りました。2年ごとに業者へ依頼している「パインガーデン」さんは「クリーニング後に排水を見せてもらっていますが、どぶのように真っ黒まではいきませんが、うっすらはっきり汚れていました」と説明。気になる臭いについては、クリーニング後も完全にはなくならないそうですが、「それでも、内部の汚れがほぼキレイになるので気持ちよく使用できます」と満足そうです。

実家のエアコンの効きが悪い

 「高齢の親が暮らす実家のエアコンの効きが悪くなった」と投稿したのは「トピ主」さん。「生ぬるい空気の中で過ごしている親が心配です。みなさんの家のエアコンは大丈夫ですか?」と問いかけました。

 「お年寄りだと、高いところに上るのも危険なので、やってない可能性大ですよね」と推測したのは「bee」さん。「私の知り合いは、何年も掃除をしなかった結果、(エアコンが)効かなくなったので、仕方なく開けてみたら、フィルターの形がわからないほどほこりがつまっていたらしいです」と説明しました。

 「愛理」さんは「エアコンや冷風機は『快適さ』のためではなく『命を守る』ための必需品」と強調。我慢や節約が当たり前の時代に育った高齢者が、エアコンに対して「ぜいたく」「もったいない」との考えが残っていると指摘し、「トピ主」さんに、「親の命を守るため」、対応を急ぐよう助言しました。

ビックリするくらい悪臭がする

画像はイメージです

 エアコンの臭いに関する投稿もありました。

 引っ越したばかりの賃貸マンションでエアコンをつけたところ、驚くほどの悪臭がしたという投稿を寄せたのは「ブック」さん。「カビの臭いだと思いますが、雑巾や生乾きのひどい臭いのような感じで、しばらくつけていると慣れるのか無くなるのか、臭いは大丈夫になるのですが、毎回つけ始めはかなりにおいます」。

 8年使用したエアコンからすごい臭いがしたという「アラフィフ母さん」は「市販のエアコンスプレーで掃除すること3回。そのあと、除菌アルコールでふきまくり、臭いがとれたのは3日後でした」と自らの経験をつづっています。

 専門業者に頼むことを勧めるのは「かき氷」さん。「市販のスプレーは、汚れを奥へ押しやるだけで効果がないと聞いたことがあります。業者に頼めば、分解して内部の部品まで洗浄してカビの除去までしてくれます」とアドバイスします。

試運転をどうかお願いします

 家電大手シャープが先頃、エアコンの試運転を呼びかけるツイートをし、話題になりました。

 太古の昔より、急に暑くなるとメーカーの窓口へエアコンの問い合わせが急増、電話と修理の待機列がヤバいことになります。それを回避するためにも、エアコンの試運転をどうかお願いします。だいたいどこのメーカーも試運転の方法は同じですので

 シャープはこのコメントとともに、自社サイトの試運転に関するページを案内。そればかりか、競合のダイキン工業、富士通ゼネラル、三菱電機、パナソニックのページも紹介しました。

 試運転を説明したホームページが「超わかりやすい」とシャープが太鼓判を押したダイキン工業に、エアコンの試運転やクリーニングについて聞きました。

エアコンの心臓部は室外機

エアコンのフィルターを取り外す重政さん(東京・新宿のダイキンショールーム「フーハ東京」で)

 ダイキンによると、夏の本格シーズンが到来する前のこの時期に試運転をすすめるのは、いざスイッチを入れて、なんらかの不具合が見つかった場合、速やかに対応するためとのことです。例年、エアコンに関する問い合わせや修理依頼は7月に集中する傾向があり、5月の4倍を超える問い合わせがあるそうです。そうなると、修理をするにしても、買い替えをするにしても、メーカー側がすぐに対応できない状況になってしまいます。

 試運転を行って確認するポイントは、〈1〉電源が入るか、〈2〉冷風が出るか、〈3〉異常を示すランプが点滅しているか、〈4〉水漏れの有無、〈5〉異臭・異音――の五つです。このとき、リモコンの電池が切れていたり、エアコンの電源プラグがコンセントに差し込まれていなかったりするケースも多いそうです。未使用の電池に入れ替えた場合でも、何年も放置していた電池だと劣化していることもあります。

 ダイキン広報担当の重政周之さんは「エアコンの心臓部は室外機です。試運転の際は室外機の確認も忘れずに行ってください。室外機の周りに植木鉢や掃除道具などを置いて吹き出し口をふさいだり、上にモノを置いたりしないようにしてください」とアドバイスします。エアコンに負荷がかかる原因となります。

自己流の掃除は故障のリスクも

フィルターの奥にある銀色の熱交換器。繊細な部品なので取り扱いには注意が必要(「フーハ東京」で)

 エアコン(室内機)のクリーニングについては、〈1〉自動清掃機能が付いていない場合は、2週間に1回程度、フィルターに付着したほこりを掃除機などで吸い取る、〈2〉自動清掃機能が付いている場合は、原則、掃除の必要がない――とのことです。ただ、キッチンの近くなどに設置されているエアコンは、油汚れが付着するケースがあるといいます。この場合は、フィルターを中性洗剤で洗い、陰干しをして、乾かすと良いそうです。 

 フィルターの奥にある薄い金属が何枚も並んでいるフィン(熱交換器)は、非常に繊細な部品です。軽く触っただけで、つぶれたり、変形したりする危険があるため、自己流で掃除するのは避けたほうがいいとのことです。市販の洗浄スプレーを使用すると、熱交換器が目詰まりを起こしてしまう可能性もあります。

 水や洗剤が電子部品にかかってしまうと、故障の原因になるおそれもあるため、エアコンを壁に掛けたまま行うクリーニングについて、ダイキンでは推奨していないそうです。汚れやニオイがひどい場合、エアコンを据え付けた業者やメーカーに問い合わせ、エアコンを壁から取り外して清掃することを勧めています。

 「最近のエアコンは、自動お掃除機能や内部クリーン機能を備えている機種も多くあります。こうした機能をきちんと活用すれば、一般的な家庭で使用している範囲では、大掛かりな清掃がほとんど必要ありません」と重政さん。

 消費生活用製品安全法が定めるエアコンの「設計上の標準使用期間」は10年とされています。モノを大切に使うことは大事ですが、“年代モノ”のエアコンの場合は、シーズン前に買い替えを検討するのも、快適に夏を乗り越える手かもしれません。(メディア局編集部・鈴木幸大)

【紹介したトピ】
エアコンのクリーニングしたかたにお聞きしたいです
エアコンの効きが悪くなりました
エアコンが臭すぎて

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