絵はがきドレスで来日、メラニア夫人のファッションセンス

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    メラニア米大統領夫人と会見される皇后さま(27日午前、皇居・宮殿で)=代表撮影

 令和初の国賓として、トランプ米大統領夫妻が来日しました。28日までの滞在中、様々な公式行事が予定されています。ファーストレディーのファッションについて、服飾史家の中野香織さん、ファッション誌「モードェモード」編集長の山口八千代さんに分析してもらいました。

際立つスタイルの良さ

25日午後、羽田空港に到着したトランプ米大統領とメラニア夫人=松本拓也撮影

 メラニア夫人が25日の羽田空港到着時に着用していたシャツドレスは、アメリカの風景のポストカード(絵はがき)がプリントされていました。米のブランド「カルバン・クライン」のものとされています。山口さんは、「自国のブランドの服を着用し、白をベースにした個性的な柄のシャツドレスは爽やかな印象で、初夏にぴったり。ウエストに細いベルトを締め、スタイルの良さも際立っていた」と評価します。

 26日に、安倍昭恵・首相夫人とともに東京都江東区の「森ビル デジタルアート ミュージアム」を訪れた際は、紺のジャンプスーツ姿。パイピング(縁取り)のあるテーラードカラーは快活な印象で、イタリアの高級ブランド、ロロ・ピアーナのものだそうです。

「森ビル デジタルアート ミュージアム」を訪れるメラニア米大統領夫人(左)と安倍昭恵首相夫人(26日午前、東京都江東区で)=代表撮影

 中野さんは、「今年流行しているジャンプスーツを取り入れながらも、白のパイピングのあるテーラードのものを選び、知的に見せている。抜群のスタイルだからこそ着こなせる服」と指摘します。昭恵夫人は大きなドット柄のワンピース。「アートを意識したのでしょうか。かわいくポップな印象で、両夫人の装いは対照的です」と中野さん。

ネクタイの色とおそろい、ピンクのドレスで大相撲へ

26日、大相撲観戦をするメラニア夫人と昭恵夫人=代表撮影

 26日に大相撲夏場所千秋楽を観戦した際の、メラニア夫人のドレスのピンク色は両国国技館で際立っていました。こちらは、パリコレにも参加し、ロングドレスを得意とするブランド「ローラン・ムレ」のもののようです。「鎖骨の見える襟元のカットが特徴的で、華やかで女性らしいチェリーピンクが、魅力を引き立てている」と山口さん。メラニア夫人は同ブランドのドレスをたびたび着用していて、お気に入りのようです。観戦の際は、大統領のネクタイもピンク色。夫妻で色をコーディネートしていました。一方の昭恵夫人はグレーのケープカラーのワンピース。「控えめな色や、ケープカラーから、暑い気候の中、肌の露出を最小限にしようとの気配りを感じる」と中野さん。

迎賓館にそろって入るメラニア米大統領夫人(左)と安倍昭恵首相夫人(27日、東京都港区で)=大原一郎撮影

 27日の天皇、皇后両陛下との会見時に、メラニア夫人が着用したのは、肩から腰へと流れるような花のモチーフが印象的な白のロングドレスに赤のピンヒールでした。ドレスは、米のブランド「キャロリ-ナ・ヘレラ」のものだそうです。山口さんは「色とりどりの花が鮮やかで、かつ全面に模様があるタイプと違い、控えめさも感じる。友禅のキモノの柄をほうふつとさせました」と話します。中野さんも、「大統領は赤いネクタイ、夫人の白のドレスで日本に対する敬意を感じられた」と話していました。

 装いでどんなメッセージを発信するのか、滞在の最後まで目が離せません。

(読売新聞生活部・谷本陽子、野倉早奈恵)