日野・新選組まつり 女性だけで殺陣パフォーマンスをするワケ

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新選組を題材にした舞台で殺陣を披露する女性たち(エル・プロダクツ提供)

 歴史好きならずとも、幕末の志士、新選組のことは知っていますよね。新選組副長の土方歳三、六番隊隊長の井上源三郎が生まれた場所である東京都日野市では、毎年5月に「ひの新選組まつり」が行われています。22回目となる今年は、土方の没後150周年ということもあり、多くの人でにぎわいそうです。このイベントで毎年、殺陣のパフォーマンスを披露している女性演劇集団があります。刀剣ブームなどで女性の観客も増えるなか、なぜ女性ばかりで殺陣のパフォーマンスをしているのか、取材しました。

働きながら腕を磨く

 新選組まつりで殺陣を披露しているのは、劇団「エル・プロダクツ」。首都圏在住の女性たち16人で、時代劇などの舞台を行っています。代表の桑野和子さんによると、祭りのメインである、当時の隊士などの衣装を着て歩くパレードに一般参加したのがきっかけだったそうです。「地元の方から殺陣のパフォーマンスをやらないかと声をかけられて。2003年から続け、レギュラーのようになっています(笑)」と説明します。

 メンバーは30~40代が中心で、働きながら週末に稽古を重ねています。数年前から、各地の時代祭りなどにも声がかかるようになったそうです。

新選組を題材にした舞台で殺陣を披露(エル・プロダクツ提供)

男役への熱い思い 

 なぜ、女性だけでやっているのでしょうか。「男役をやりたい人が多いからかな」と桑野さん。殺陣のために居合道を習うにつれて、刀や武士道に魅せられていったそうです。メンバーの中には黒帯の人もいます。福来せんりさんは「時代劇が大好きで、自分が演じられるというだけでワクワクします。斬られる役の方が難しくて、面白いですね」と話します。

しなやかで繊細な動き

間もなく行われる新選組まつりでの殺陣パフォーマンスの練習をするメンバー

 とはいえ、力強さや技術面では男性に負けてしまいがち。パフォーマンスの構成や動きの繊細さ、しなやかさを磨いています。女性が新選組を演じることで、見る人を非現実的な世界へと引き込み、魅了するのかもしれません。

 演目は毎年替えていて、今年は、土方の最期にまつわる有名なエピソードをもとにしたそうです。5月12日に、高幡会場で披露する予定。エル・プロダクツは殺陣のパフォーマンスのほかに、舞台「新撰組余話 月の舟」を11日の午後に2回、ひの煉瓦れんがホールで上演します。

 ひの新選組まつりは5月11、12日に、東京都日野市のJR日野駅前甲州街道周辺、高幡不動尊周辺で行われます。