GWに挑戦! 時短できれいになる「ショートカット家事術」

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家事代行会社「CaSy」のキャスト、松浦純子さん。「マイクロファイバー厚手雑巾」と「ミニサイズのほうき&ちりとり」をいつもエプロンのポケットに入れておくそうです

 間近に迫ったゴールデンウィーク。今年は異例の10連休になる人も多いはずですが、掃除や整理整頓など、ふだんできない家事に時間を充てる人も少なくないようです。普通なら半日がかりの家事を2時間程度に短縮できる「ショートカット家事術」を、家事代行会社「CaSy」(カジー)のキャスト、松浦純子さん(60)に聞きました。

 松浦さんは、平日は東京都内の貿易会社で勤続30余年のベテラン社員として働き、4年前から土日だけ「CaSy」のキャストとして、1軒当たり2時間から2時間半の家事代行を請け負っています。テキパキと要領よく、掃除や片付けものをするため評判も高く、多い日には3~4軒から依頼を受けることもあるそうです。

 「息子夫婦と同居するようになって、一家に主婦は2人いらないと考えたのが、この仕事を始めたきっかけです。とにかくお客様に喜んでもらえるのが張り合いになっています」と松浦さん。これまで累計1000件以上の受注実績を誇るからこそ、限られた時間の中で最大限の効果を出したいと、さまざまなアイデアを考え出してきました。

料理だけじゃない さ・し・す・せ・そ

 掃除の基本として、松浦さんが心がけているのは、次の「さ・し・す・せ・そ」だそうです。

 さ)最初に部屋全体の汚れを把握し、段取りや最短距離の動線を考えて作業

 し)侵入しようとする花粉やホコリを、窓を開けずにシャットアウト

 す)すべての場所を同時に掃除し、一つの場所に固執しない

 せ)洗剤、温度、摩擦の三つで、汚れを落とす

 そ)その場で汚れを見つけたら落とせるよう、便利グッズは常にポケットに携帯

 具体的には、風呂場やトイレなどで、頑固な水あかやカビがどの程度あるかを確認。台所では、ドロドロの油汚れが付きやすいガス台や換気扇などを最初にチェックして、作戦を立てるそうです。

松浦さんが愛用している「マイクロファイバー厚手雑巾」は、布地がしっかりしているので、ガス台の掃除にも活躍

時間差をつけて、汚れを撃退

 作戦を立てたら、あくまで一例ですが、次のような要領で掃除や洗濯を進めていきます。

 <1>風呂場の排水口のゴミを取り、酸性の風呂用洗剤を排水口の水あか、カビの生えているところに塗布し、換気する。(約5分)

 <2>台所でガス台の焦げや油汚れに、台所用の中性洗剤をかけておき、その間に食器洗いをして水切りカゴに。洗剤でゆるんだガス台の汚れを取り、水滴のきれた食器を拭いて棚に収める。(約15分)

 <3>洗濯物を下着、靴下、シャツなど種類に応じて分類し、ネットに入れて、洗濯機を回す。全自動洗濯機では自分で時間を調整する。汚れがひどくない場合は、洗濯5分、すすぎ1回、脱水5分でOK。(約10分)

 <4>風呂場に戻り、排水口の水あかをスポンジで落とす。全体に風呂用洗剤の成分を十分に落とした後で、カビ取り剤を塗布し、しばらく時間を置く(※塩素ガスの発生を避けるため、最初の風呂用洗剤の洗い落としは念入りに)。カビが頑固な場合は、カビ取り剤を塗布した後にラップでふたをする。その間に鏡や洗面台などの掃除を行う。カビ取り剤を洗い流し、最後にマイクロファイバー雑巾やタオルで鏡と蛇口を拭き上げる。(約20分)

風呂場のカビが頑固な場合は、カビ取り剤を塗布した後にラップでふたをしてから放置

 <5>洗濯物を部屋干しする。(約15分)

 <6>台所で、換気扇の天板と網を外す。厚手のビニール袋を用意し、重曹入りの60度以上の湯を入れる。湯の中に換気扇のプロペラや網などを入れ、袋を閉めて放っておく。(約10分)

 <7>トイレの便器に洗剤をかけておく。その間に床や壁の掃除をして、その後、便器をブラシで磨く。シャワートイレのノズルを引き出して拭く。(約10分)

トイレの便器に洗剤をかけ、洗剤の効果を待つ間に、床や壁の掃除をします

 <8>リビングルームはざっと掃除機をかけたあとに細かい汚れを落としていく。このとき、毛羽立ちの少ない「マイクロファイバー厚手雑巾」と、家具の溝にも入る「ミニサイズのほうき&ちりとり」、「竹串」を使うと便利。竹串は、フローリングの板の隙間や、畳と畳の隙間など、細かい場所からゴミをかき出すのに使う。これらはいずれも100円ショップのダイソーで購入できる。(約15分)

手あかなど、細かい汚れは、気づいたときにサッと拭き取る。雑巾の一部をぬらしておけば、水拭き・から拭きの両方になるそうです
ホコリの入りやすい家具の隙間もミニサイズのほうきなら届きます

 <9>つけ置きしていた換気扇をすすぎ、元通りに設置。シンク全体も掃除する。(約10分)

以上のような方法だと、約2時間で掃除と洗濯を済ませることができます。

ふだんの家事にプラス・アルファで

 松浦さんは「ふだんの家事プラス・アルファと考え、家族でやってみてはどうでしょうか。半日もかけなくても、2時間単位で案外きれいになるものです。私が最近、いろいろな方におススメしているのが、スプレー式の台所用洗剤。フライパンの汚れにもシュッとかけるだけなので、時短に役立つし、ストレスが少なくなりました。いろいろ試してみることです」と話します。

松浦さんが愛用しているのは、スプレー式の台所用洗剤「ジョイ ミラクルクリーン泡スプレー」。泡が頑固な汚れを分解し、浮かして落とすので、スポンジでこする必要がなくなったそうです

 マンションはもちろん、戸建てでも24時間換気が当たり前になった今では、窓を開け放ってホコリや花粉を家に入れてしまうよりも、窓を閉めたまま、まずは静かに掃除機をかけて、ホコリや髪の毛を取り、その後、ふだん手の届きにくいテレビやパソコンなど電気製品の裏側を、そっとマイクロファイバー雑巾などでぬぐい去るのが良いそうです。

吸気口は、ホコリがたまりやすい場所。フィルターを外して、掃除します

 「案外、気づきにくいのが、壁や天井に付いている吸気口のホコリです。掃除機のノズルを替えて、ホコリを吸い出すだけでもいいですが、フィルター式になっているので、背の高い人にフィルターを取ってもらって、フィルターの掃除も一緒にするといいですね」と松浦さん。

 ゴールデンウィークは一年の中で最も掃除に向いている季節と言われています。松浦さんは、その理由について

 <1> 暖かくなり汚れが(ゆるんで)落ちやすい。

 <2> カビが発生しやすい時期になる前に掃除してカビ予防ができる(気温20~30度、湿度60%以上、養分(=汚れ)があるとカビが発生しやすくなります)。

 <3> 静電気が少なくなるので電子機器の掃除もしやすくなる。

 などをあげています。

整理収納に紙袋活用術も

 松浦さんは整理収納アドバイザーの資格も持っていて、どこの家庭にもある紙袋を活用して、収納ケースを作ることも提案しています。紙袋の取っ手を外し、縁の部分を二重、三重に内側に折り込めば強度が増します。調味料入れにしたところ、台所全体がスッキリしたと喜ばれたそうです。

松浦さんが考案した紙袋活用の収納ケース。紙の取っ手を外し、縁の部分を二重、三重に内側に折り込むだけ。適度な強度があり、高さも自分で調整することができます

 松浦さんは「紙袋を捨ててしまうなんてもったいないです。ちょっとの工夫で、取り出しやすく、汚れたら捨てられる収納ケースに生まれ変わります。衣類の入れ替えも同時並行でやるなら、同じ方法で仕切り棚を作ることもできますよ」と話します。

 リサーチ会社「ドゥ・ハウス」が今年1月、20~70代の男女を対象に行ったアンケート調査では、ゴールデンウィークの予定で最も多かったのは、「自宅でゆっくりする」(47・2%)に次いで「家事をする(掃除・整理整頓など)」(22・3%)でした。ベテラン主婦やプロ並みにはなかなかいかないかもしれませんが、仕事や行楽などに縛られない時間があれば、ショートカット掃除に挑戦してみるのもいいかもしれません。

 (読売新聞メディア局編集部・永原香代子)