アメリカの宝飾品ブランド「ティファニー」が4月19日、東京・原宿に日本初のコンセプトストア「ティファニー@キャットストリート」をオープンしました。
刻印サービスや香水の自販機
これまでの店とデザインが全く異なり、モダンなティファニーブルーの世界になっています。
ほかの店にはない新しいサービスとして、ジュエリーを自由に試すことができるコーナーや、購入した商品に刻印ができるパーソナライゼーションコーナーが登場しました。さらに香水の自動販売機や、写真撮影が楽しめるフォトスポットなども。オリジナルロゴが刻印された鍵型のチャームなども限定販売しています。
また、ティファニーとしては日本初のカフェを併設しています。オードリー・ヘプバーン主演の映画「ティファニーで朝食を」へのあこがれをかなえてくれるコーヒーやクロワッサンのほか、ニューヨークならではのホットドッグやプレッツェルも販売しています。店内のデザインはアメリカのダイナー風。インターネットでの予約が必要です。同店は3年間の期間限定です。
ここでしかできない体験を
この店のコンセプトや狙いについて、ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク社長のダニエル・ペレルさんに聞きました。
ーー原宿のキャットストリートを選んだのはなぜですか。
これまでのティファニーと違うことをするための場所を探していました。トレンディーで、しかもメインストリートでないところで。時間をかけて探した結果、建築家の安藤忠雄さんが設計した建物をみつけました。モダンで、タイムレスで、象徴的な建物です。
ーーこの店の狙いを教えてください。
ティファニーを知らない人たちが、気軽に入って楽しんでくれること。知っている人たちにも、ティファニーの別の顔を知ってもらうことです。扱っている商品はこれまでと同じですが、編集と見せ方を変えました。ジュエリーからホームコレクションまで充実していますし、新作の「ティファニー T トゥルー」も取り扱っています。
ーー力を入れたことはどんな点ですか。
ネットで買い物をする時代だからこそ、体験を重視しました。ジュエリーを自由に試着したり、購入商品に刻印できたり。カフェもそう。店全体がインスタジェニック。ここに来なければできない体験を楽しんでもらえるとうれしいですね。
ネット世代の五感を動かす工夫
取材を終えて
欧米ブランド各社が近年、力を入れているのは、デジタルが幼いころから日常生活の一部となっているミレニアル世代への訴求です。クリック一つで買い物をし、実店舗に足を運ばなくなっているとされる若い世代をいかに引きつけるかが、課題になっています。
若い世代にとってデザインも価格も魅力ある商品を発売するブランドは多くあります。ティファニーが今回の店で強調するように、五感を生かした「体験」も、これからますます重要な要素になりそうです。 (読売新聞編集委員 宮智泉)
【店舗情報】
ティファニー@キャットストリート
所在地 : 東京都渋谷区神宮前6-14-5
電話番号 : 0120-488-712
営業時間 : 11時~19時(カフェは11時30分~18時30分、18時ラストオーダー)
休業日 : 不定休
U R L : https://www.tiffany.co.jp/jewelry-stores/cat-street/