「レイプドラッグ」に気をつけて! 若者に呼びかけ

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 明治大学情報コミュニケーション学部の堀口悦子准教授と堀口さんのゼミに所属する学生が、レイプドラッグに関する啓発冊子「あなたにいま、届けたい~他人事じゃない、レイプドラッグのこと~」を作成しました。レイプドラッグとは、主に性暴力の際に加害者によって使われる薬物の総称ですが、「これはあらゆる人に関わる問題で、学生だけでなく誰でも被害者になる可能性がある」(堀口さん)として、被害に遭った可能性がある場合や、被害者が身近にいる場合の対応などを、わかりやすく冊子にまとめました。

医療関係者や被害者支援団体などを取材

 堀口さんのゼミでは、「ジェンダーと法」をテーマに、学生たちがジェンダーに基づく性暴力などについて学んでおり、今春卒業した男性2人、女性4人の学生が、自らの発案で1年をかけて冊子を作りました。

 「警察や病院とどう付き合うか。自分たちの被害をどうやって乗り越えていくか。そこを重点的に、本人と周囲の人の役に立つ内容にしようと学生たちは考え、制作に取りかかりました」と堀口さん。学生たちが性暴力被害者を診察する医療関係者や支援団体に話を聞き、作成したそうです。

 堀口さんは、学生たちにレイプドラッグの実情と怖さを伝えたいと思い、2017年からゼミでこの問題を取り上げているそうです。「レイプドラッグと一言で言いますが、これは特別な薬ではなく、睡眠導入剤や抗うつ剤などの薬が使われています」と堀口さん。加害者がこうした薬を食べ物や飲み物に混ぜて、口にした被害者の意識をもうろうとさせ、抵抗できない状況にして性行為に及ぶケースが多いそうです。

明治大学情報コミュニケーション学部の堀口悦子准教授とレイプドラッグに関する啓発冊子「あなたにいま、届けたい~他人事じゃない、レイプドラッグのこと~」

 堀口さんは「お酒の席で、自分の飲み物や食べ物から目を離さない。トイレなどで席を立つときには、信頼できる人に(飲み物や食べ物を)見張ってもらうことが重要」と強調します。「周囲の人が『様子が変だな』と思ったらすぐに病院に連れていくなど、知識があればレイプドラッグを防げるかもしれません。でも、知らないと『酔っぱらった方が悪い』で終わってしまう可能性が高いのが現状です。もし被害に遭っても自分を責めず、周囲の人は被害者の意思を尊重し、相談機関などの情報を提供してあげてほしい」

 冊子を作成したゼミ生の一人、小池知美さんは、レイプドラッグによる性犯罪事件の被害は若者世代が一番多いことを、ゼミを通じて知ったそうです。「そのことや、レイプドラッグの危険性、対処法を知ってほしいと思い、冊子を作りました」と小池さんは振り返ります。

 冊子は1000部印刷され、大学内や支援団体のほか、興味を持った一般の人にも配布しています。他大学からも欲しいという要望が来ているそうです。冊子はインターネット上でも公開され、こちらで見ることができます。

 (メディア局編集部 杉山智代乃)

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