仮装して、食べて、走る復興応援「東北風土マラソン&フェスティバル」

News&Column

仮装ランを楽しむランナーたち

 東北の名産品を味わいながら、ランニングやスポーツを楽しむ「東北風土マラソン&フェスティバル」が3月23、24日に、宮城県登米市にある長沼のほとりで開かれました。東日本大震災からの復興支援を目的に始まった大会は今年で6回目。強風が吹き、ときおり雪も舞う厳しい天気の中、5キロ、ハーフ、フルマラソンなどに約5800人が出場し、タイムを競ったり、給食グルメや仮装などで思い思いに楽しみました。イベント会場では、郷土料理や日本酒のフェスティバルも催され、来場者は南三陸のホヤの串焼きや、仙台のせり鍋、東北各地の日本酒を味わっていました。

東日本大震災からの復興を願ってコース沿いに掲げられた大漁旗

 マラソンコース沿道の目玉は、給食エイドステーションです。設けられた10か所で、登米市の郷土料理「はっと汁」や気仙沼のフカヒレスープなどが振る舞われました。フレンチの巨匠・三国清三シェフによる「トマトとはちみつのとろとろゼリー」や登米市産仙台黒毛和牛のサイコロステーキなど、ひときわ元気が出そうなメニューはフルマラソンの後半に出され、給食の設定にご褒美感も演出されています。参加したランナーは、コースを駆け抜けながらもエイドごとに立ち止まり、あつあつの料理をほおばっていました。

エイドステーションには「そば粉ワッフル」といったスイーツも

仮装ランに挑戦

 大会のもうひとつの特徴は、「仮装」です。毎回、公式コスチュームテーマが設定され、多くのランナーが仮装して参加します。

おそろいの衣装で走るランナー

 今大会のテーマは、「アミューズメントパーク」。大手小町から、洋裁が趣味でコスチュームを作れるランナーが、ハーフマラソンに挑戦しました。

ビーズを貼り付けて夜の「アミューズメントパーク」に

 作ったのは、たいていのアミューズメントパークで見かけるという思いつきからの「ピエロ」です。黒いTシャツの地に、金色のビーズで観覧車とジェットコースターを描き、夜の遊園地を表現しました。大手小町のお悩み相談に連載中のDrまあやさんの作品にヒントを得て、ビーズはグルーガンでシャツに貼り付けました。

 試作段階では電飾も検討しましたが、日光の下では電球があまり目立たず。実際に装着する環境でどう見えるかを重視しての制作です。マラソン大会の参加者は、ランナーのことを後ろから眺める時間のほうが前から見るより長いと考え、背中を中心にしたデザインとしました。仕上げはピエロ風の帽子とデカパンです。赤い鼻も付けました。

 「ピエロがんばれ~!」と沿道から声援をかけられたので、ピエロとしては成功かと自画自賛しています。

「東北ツーリズム賞」に輝いた「チームメドック」

 イベント来場者が優れた仮装に投票して選ぶ、「東北ツーリズム賞」に輝いた「チームメドック」は17人のランニング仲間が仮装する大迫力の作品でした。ひとりひとりはアニメのキャラクターにふんし、ひとつのジェットコースターの乗客になり、そろって走ることで完成します。チームのオリジナルロゴまで作成するこだわりも光っていました。仮装の材料には銀色の保温シートや化繊のベルトなど軽い材料を使い、組み立ては当日、現地で行うという運搬の効率性も追求されています。

 チームの中心として仮装のアイデアを考えたという東京都の柊幸子さんは、「もともと東北風土マラソンと提携しているフランス・メドックマラソンがきっかけでできたチーム。東北風土マラソンを軸に、これからもチーム仮装を続けたい」と話していました。

 実行副委員長の竹川隆司さんは、「昨年の大会から、東北風土マラソンの参加者のうち、参加理由に『楽しいから』をあげる人の割合が『復興に協力するため』を超えた。大会そのものがランナーに定着してきた証拠だと思っている。来年以降は、地元との一体感をさらに高めて、復興につなげていきたい」と、すでに次回を見据えていました。(文・読売新聞メディア局 栗山倫子、写真・今利幸)

【発言小町】東北風土マラソン&フェスティバル2019に仮装ランナーとして出場してみる