お台場でパラスポーツの運動会、元宝塚・龍真咲さんが歌で応援

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 パラスポーツにチャレンジする運動会「あすチャレ!運動会 日本一決定戦」(日本財団パラリンピックサポートセンター主催)がこのほど、東京・お台場の日本財団パラアリーナで開かれ、全国7つの地域で予選を勝ち抜いた7チームが熱戦を繰り広げました。

パラスポーツの普及と理解を深める体験型運動会

 「あすチャレ!運動会」は、一般の人たちのパラスポーツへの理解を深め、競技の普及を図るのが目的。企業や自治体、大学・専門学校などがチームを結成し、ボッチャやゴールボールなどのパラリンピック公式競技に加えて、車いすポートボールや車いすリレーといった独自競技でも対戦し、勝ち点を競います。

 どの競技も年齢や性別、体力差、障害の有無にかかわらず、誰もが参加可能。目隠しをしたり、車いすを使ったりしてプレーすることで、通常のスポーツ以上にコミュニケーションや助け合いが重要となり、自然にパラスポーツへの関心や理解を深めることにつながります。例えば、アイシェード(目隠し)を着け、何も見えないなかで不安を感じながらプレーすることで、目の見えない人の気持ちに寄り添えるようになるといいます。

開会式。全国7ブロックで予選を勝ち抜いた7チーム

 開会式で、日本財団パラリンピックサポートセンターの山脇康会長は「パラスポーツの面白さや楽しさを体験してもらいたい。みなさんは優勝を争うライバルではありますが、仲間でもあります。チームワークとコミュニケーションを大切にしながら、一人一人がリーダーとなって、東京オリンピック・パラリンピックを盛り上げ、大成功させましょう」と選手を激励。みんなで大会のキーメッセージである「i enjoy」をコールし、気持ちを一つにして試合に臨みました。

競技の紹介
[シッティングバレーボール(パラリンピック公式競技)]
床に座ってプレーするバレーボール。一般のバレーボールより小さいコートに、ネットを低く設置。6人制で行う。
[ゴールボール(パラリンピック公式競技)]
アイシェード(目隠し)をした選手が、鈴の入ったボールを投げ合って得点を競う。(運動会ではソフトボールを使用)
[ボッチャ(パラリンピック公式競技)]
赤と青のボールを各6球ずつ投げて、的となるジャックボール(白球)により多く近づけたチームの勝ち。
[車いすポートボール]
バスケットをアレンジした競技。バスケットゴールの代わりにゴールマンが台の上に乗り、ボールを捕手する。
[車いすリレー]
車いすで行うリレー。バトンタッチは車いすをバトン代わりに、次の走者と乗り換える。

 試合を観戦していて、何より印象的だったのは、熱い応援合戦とはじける笑顔。相手チームの好プレーに拍手を送り、自分のチームが勝てば抱き合って喜び合う。戦って、応援して、笑って、喜び合う。その姿は、まさに「i enjoy」そのものでした。

龍 真咲×木下航志 スペシャルライブで盛り上がる

 元宝塚月組のトップスターで女優の龍真咲さんと全盲のピアノマン木下航志さんが、ゲストアーティストとして参加。すばらしい歌声で大会を盛り上げました。

 龍さんは、宝塚月組で男役トップスターを務め、現在はミュージカルやライブなどに活躍の場を広げています。大会について感想を聞かれ、「応援するつもりで参加しましたが、みなさんの活躍を見ているうちに、私の方がエネルギーをもらいました」と笑顔で答え、「これを機に運動をしたいと思いました。シッティングバレーボールをやってみたい」と意欲を見せていました。

『あすチャレ!運動会 日本一決定戦』にゲスト出演した(左から)木下航志、龍 真咲。4月28日から始まる龍さんのライブツアーでも2人のコラボが見られる

 「和製スティービー・ワンダー」との異名を持つ木下さんは、生後1か月で失明。幼い頃から音楽の才能を発揮し、5歳でクラシックピアノを始めて、8歳でストリートライブをスタートしたそうです。開会式の国歌斉唱では、会場全体に響きわたる力強い歌声を披露し、選手たちを激励しました。

 中盤のミニライブでは、龍さんと木下さんのコンビネーションも抜群で、2人で歌い上げた「アメイジング・グレイス」は圧巻。心のこもった美しい歌声に包まれ、選手たちはうっとりと聞き入っていました。「スポーツも歌も世界共通のもの。心を一つにすればできないことはない。私のできることで、パラリンピックをサポートしたい」という龍さんの思いが伝わるようなライブでした。

ゲストチームとして「チャレンジャーズ」が参戦!

 地域予選を勝ち抜いた7チームのほかに、スポーツ選手やものまねタレント、動画クリエーターなどによる混合チーム「チャレンジャーズ」がゲストチームとして参加しました。元バレーボール五輪代表の大林素子さんは「ガチで勝ちにいく」と宣戦布告し、会場を盛り上げましたが、結果は、8チーム中の7位。

「リベンジします!」と大林素子さん

 「優勝するつもりだったから、すごく悔しいです」と話したのは、大林さん。シッティングバレーでは、座ったまま動く難しさに四苦八苦したそう。「通常のバレーとは全然違う。元バレー選手でも通用しませんでした。来年に向けてもっと練習します」とリベンジを誓っていました。

「楽しすぎて腹筋が筋肉痛になった」という、岡田麻央さん

 「楽しすぎて腹筋が筋肉痛になった」と言うのは、元バスケットボール選手の岡田麻央さん。国内のトップリーグで活躍していた岡田さんですが、「使う筋肉が違うと実感しました。思ったように動けないんです」と競技の難しさを話していました。その一方、「うまくいかなくても、それを含めてめちゃめちゃ楽しかった! 今後もパラリンピックを盛り上げるために、サポートしたいです」と語り、笑顔でガッツポーズを決めてくれました。

【あすチャレ!運動会・結果】
優勝 一般財団法人さっぽろ健康スポーツ財団
2位 大阪体育大学
3位 東北福祉大学

「あすチャレ!運動会」