岡田育さん NEVER TOO LATE

国際女性デー

 「NEVER  TOO  LATE」。何かを新しく始めるのに遅すぎることは絶対にない、という意味の合言葉。ニューヨークでしょっちゅう浴びる激励の決まり文句です。30代半ばにして初めての海外生活、大学への再入学、見知らぬ土地での再就職、でも、遅くなんかない。今日のあなたが一番新しい、コツコツ踏み固めていけば必ず道がひらける、いつからでも何にでもなれる。そうやってもり立ててくれる人たちの陽気さに、今までどれだけ救われたことでしょう。

 明日は昨日よりもずっとよくなると信じて今日を生きる。これは、暗い過去を踏み越えていく合言葉にもなるはずです。我慢や後悔を黙ってのみ込むのをやめる、何かに気づいたら見て見ぬフリをやめる、反省したら二度と同じ過ちは繰り返さない、繰り返させない。次世代の子供たちのために、誰もが生きやすい社会を作る。明るい未来を実感することがなかなか難しい時代ですが、気持ちはいつも右肩上がりに、前を向いて行進を続けましょう。女性たちが当然の権利を求めて声を上げるのに、男性たちが真摯しんしに耳を傾けるのに、遅すぎることは、絶対にない。キャンペーン期間が終わっても、どうかそのことを忘れずにいてください。

岡田育(おかだ・いく)
文筆家

出版社勤務を経てエッセイの執筆を始める。米ニューヨーク在住。著作に『ハジの多い人生』(新書館)、『嫁へ行くつもりじゃなかった』(大和書房)、『天国飯と地獄耳』(キノブックス)ほか。大手小町でコラム「気になるフツウの女たち」を連載中。大手小町での連載をまとめた『40歳までにコレをやめる(仮)』(サンマーク出版)を2019年初夏に刊行予定。