復職前の不安を吹き飛ばす、育休ママの過ごし方

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 せっかく仕事から離れていられるのだからと、育児休業中にのんびり過ごそうと思っていたのに、赤ちゃんと向き合うだけの毎日に物足りなさを感じてしまう人も少なくありません。育休を仕事でブレークスルーを果たすための期間と捉えて、有効に活用しようとするママにおすすめの、学びの場を紹介します。

ビジネスを学ぶ

 子育てのことだけでなく、ビジネスの話をしたいというママのために生まれたのが、関西を中心に育休中の人を対象に開催されている講座「ぷちでガチ! 育休MBA」。育休中にMBA(経営学修士号)を取得した赤坂美保さんが、同時期に育休を取得していた仲間と共に2015年に始めた講座で、これまでに延べ1000人が受講しています。

 大学教授などが講師を務め、マーケティング、交渉学など、ビジネススクールで取り上げるテーマを1年間で学べます。いずれの回も単発参加ができて、参加費は1回4000円。受講するだけでなく、講座運営のボランティアメンバーとして参加することも可能です。

 知識が強化されるだけでなく、高い志を持った人とママ友になれるのもメリットの一つ。運営メンバーの一人は「子どもがきっかけのママ友とはまた違い、仕事へのまなざしが似たママ友ができたのが大きな収穫です」と話していました。

大学で再就職支援プログラム

写真はイメージです

  定期的に通って、しっかりと勉強したいという人におすすめなのが大学です。しかし、大学院や大学の社会人向け講座は、出席すべき時間も長く、始まる時間も遅いケースが多いため、主婦や育休中の人には通いにくいかもしれません。そこで、明治大学では、結婚や育児などを理由に離職した女性の再就職を支援するプログラム「女性のためのスマートキャリアプログラム」を始めました。プログラムを修了すると大学から履修証明も発行されるので、履歴書などに記入することも可能です。

 内容は、金融リテラシーやビジネスプレゼンテーション、ブランド・マネジメントなど、企業が求める力が身につく講座が目立ちます。5か月間、週3日から4日、1日2コマの受講で修了要件が満たされます。育児や家事の時間などに配慮して、昼間のコースの授業はすべて午後2時半に終わります。託児施設はありませんが、育休中の人が職場復帰前に参加するケースもあるそう。夜間や土曜のコースならば、夫に子どもを託して参加することもできそうです。

仕事のようなボランティアも

 総合人材サービスのパーソルグループが提供する「ママボラン」は、仕事を手伝ってほしい企業・団体と、育休中のママをつなぐサービスです。

 仕事の内容は、営業支援や採用補助、PR用のリリース作成など様々。週1回、派遣先のオフィスに行って説明を受け、基本的に在宅で週10時間ほどの仕事をこなします。交通費は支給されますが、報酬は出ません。代わりに、パーソルが提携するベビーシッター会社のサービスや、食材宅配サービスを受けることができます。

 ママボランに登録されているのは、NPO法人やベンチャー企業がほとんど。パーソルでママボランを担当している金子麻由子さんは「大手企業に比べると仕事の裁量があるため、育休前に自分が担当していた仕事とは違う様々な仕事を経験できるメリットがあります」と話します。また、パーソルが実施する研修が、自分の強みを知ったり、何をやりたいのかを振り返ったりする機会にもなるため、「自分自身を客観的に見つめ直す機会になります」(金子さん)。

  育休中、子どもと二人きりの生活で気持ちがふさいでしまうことも。でも、外とのつながりを持つことで気持ちが晴れることも少なくありません。自ら主体的に学ぶことで、復職後のイメージが湧き、不安も吹き飛びそうです。

(フリーランス記者・宮本さおり)

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Profile プロフィル

宮本さおり(みやもと・さおり)
フリーランス記者

 元地方紙記者。結婚により退社、主婦歴15年。5年間の専業主婦生活を経てフリーランスのライター・記者に。夫の転勤帯同で地方、海外を含めて6回の転居を経験、その間、2人の子どもを授かり、「子育ても仕事もダブルに楽しむ」をモットーに地道に執筆活動を続けている。バリキャリでもゆるキャリでもない「ナチュラルキャリア」の拡散を願い、自らも実践にチャレンジ中。