“タキシード・ドレス”からピンクのドレスまで 色鮮やかな米アカデミー賞授賞式

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ビリー・ポーター(ビリー・ポーターのツイッターからのスクリーンショット)

 224日(日本時間25日)に行われた第91回米アカデミー賞は、30年ぶりにホスト不在で開催された授賞式となりました。そして昨年のゴールデン・グローブ賞などで「#Me Too」「#Time’sUp」のムーブメントが席巻したのとは異なり、色鮮やかで華やかなドレスで彩られました。

 そのレッドカーペットで、最も注目を浴びたのは、クリスチャン・シリアーノのタキシード・ドレスで現れた、俳優・歌手のビリー・ポーターです。タイトに体にフィットしたタキシードジャケットにベルベットのフルレングスのスカートをまとったポーターは、米誌「ヴォーグ」のインタビューで、この選択は非常に個人的なものだったと語っています。

 「(このタキシード・ドレスを初めて着用したとき)生きている、自由だって感じた」と語るポーターは、ファッションが幼いころからずっと好きだったといいます。反面、自分自身を表現するのに限界を感じていたとのこと。自身が黒人であり、ゲイであることで、自分の男らしさに疑問を抱いていたポーターは、「姿を見せる時はいつでも、動くポリティカル・アート(政治的な発言をする芸術)作品になることが私のゴールです。人々の期待に挑戦することです。男らしさとは何だろう?」とインタビューに答えています。

レディー・ガガ(ロイター)

 「アリー/ スター誕生」の挿入歌「シャロウ」を共演者のブラッドリー・クーパーと会場でパフォーマンスしたレディー・ガガ。

 この曲でアカデミー賞優秀歌曲賞を受賞し、自身初のオスカーを獲得した彼女は、アレキサンダー・マックイーンの黒のシックなドレスに身を包み、ティファニーの128.54カラットのイエローダイヤモンドをつけて現れました。ティファニーの広報担当によると、このネックレスは、1961年にオードリー・ヘプバーンが映画「ティファニーで朝食を」の宣伝写真撮影時に着用したのが最後だったそうです。

グレン・クローズ(ロイター)

 「天才作家の妻 40年目の真実」で主演女優賞にノミネートされていたグレン・クローズは、まるでオスカー像のような、キャロリーナ・ヘレラのドレスをまとっていました。過去何度も候補に選ばれているにもかかわらず、まだ受賞できていない彼女の思いが表れているようでした。今年の結果は、「女王陛下のお気に入り」のオリヴィア・コールマンが主演女優賞を獲得したため、クローズのオスカーへの思いはますます強くなることでしょう。

 ニューヨーク・タイムズ紙(ウェブ版)などによると、今年のアカデミー賞レッドカーペットでは、ピンク色のドレスが多かったようです。ファッション誌「ハーパーズ・バザー」は「レッドカーペットはピンクの海に変化した」と称しているほど。

鮮やかなピンクのドレスを披露するジェンマ・チャン、ケイシー・マスグレイヴス、アンジェラ・バセット(左から、全てロイター)

 そのほか、招待されたゲストで目に付いたのは、著書「人生がときめく片づけの魔法」シリーズで知られる片づけコンサルタント、近藤麻理恵さんです。

 動画配信サービス「ネットフリックス」で1月から、近藤さんが米国人宅を訪ねる番組が始まったため、アメリカで再び注目度が上がっています。アカデミー賞公式ツイッターでは「全てのアカデミー賞授賞式ゲストへ:レッドカーペットをキレイにしておきましょう」と紹介されていました。

(メディア局編集部・杉山智代乃)