ベジタブル麺にキャベツライス カット野菜が進化中  

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 野菜を刻んで袋に詰めた「カット野菜」が進化している。ご飯や麺のように使えたり、袋ごと電子レンジで加熱できたり。忙しい共働き世帯だけでなく、健康に気を使うシングルや高齢世帯でも重宝しそうだ。

ニンジンやダイコンの麺

サラダクラブのニンジンのベジタブル麺を使ったラーメン。ニンジンの食感と甘みを楽しめる(サラダクラブ提供)

 サラダクラブ(東京都)は昨年10月から、切り方を工夫して、主食代わりになるカット野菜の販売を始めた。

 キャベツの芯を刻んだ「キャベツライス」(税抜き100円)は、いためて味付けすれば、チャーハンやチキンライス風になる。ご飯より低カロリーで甘みがあり、食べ応えもあるという。カレーとセットにした商品(同276円)もあり、話題になっている。

 細長く切った「ベジタブル麺」は、麺と置き換えたり、麺と組み合わせたりして使う。ほのかに甘いニンジン(同198円)はラーメン、シャキシャキしたダイコン(同198円)はうどん、ケール(同298円)はパスタと相性が良い。麺と合わせる時は、麺がゆであがる直前に鍋に入れる。同社広報の荒金有衣さんは「火を通しすぎないよう野菜の食感を残すのがお勧めです」と話す。

袋ごと「チン」で温野菜

キャベツライスを持つ広報の荒金さん。「主食を野菜に置き換える動きはアメリカでも流行中です」

 袋のまま電子レンジで調理できるのがサラダコスモ(岐阜県)の「このままレンジ」シリーズ。耐熱のパッケージを使っており、電子レンジに袋ごと入れて約3分半(600ワット)で温野菜が食べられる。もやしにキャベツやニンジンを加えた「3品目のナムルサラダ」や、カボチャやサツマイモ入りの「6品目の温野菜サラダ」などがある。

 店頭販売だけでなく、宅配にもカット野菜が登場している。イエコック(東京都)は、27種類の野菜から好きな野菜を選び、切り方を指定して送ってもらうサービス。切り方は全部で19通り。ニンジンなら、ささがきやみじん切りなど7種類の切り方から選べる。皮などのゴミが出ず、すぐ調理に取りかかれるのが魅力だ。「よく使う定番野菜を多彩な切り方で提供している点が好評」と広報担当者。

 カット野菜の市場規模は拡大中だ。独立行政法人農畜産業振興機構の2017年度「カット野菜・冷凍野菜・野菜惣菜に係る小売販売動向調査」によると、11年の約1330億円から17年は約2420億円(推計)になった。1000人当たりの販売金額も、鍋用など複数の野菜を組み合わせたものが09年の201円から17年の478円と倍以上になった。

袋ごと電子レンジに入れて調理できるサラダコスモの商品

 「レトルトの女王のアイデアレシピ ラクラクごはん」(清流出版)でカット野菜を使ったレシピなどを紹介する管理栄養士の今泉マユ子さんは、「野菜を洗ったり切ったりする手間を省き、味付けは自分好みにできる点がいい。栄養分が減るのではと心配する声があるが、家での調理とほとんど変わらないという調査がある」と話す。

 今泉さんは、カルボナーラなどレトルトのパスタソースでいため物用のカット野菜を煮てクリーム煮を作ったり、カットレタスをカップラーメンやインスタントのみそ汁に入れたりしているそうだ。「手軽に野菜を食べられることがカット野菜の最大のメリット。『ちょい足し』で活用してみて」と勧めている。(読売新聞生活部 野倉早奈恵)