「恋は、まだ知らない。」に込めた思い コピーライター・こやま淳子さん

#サポチョコ

 日本では、バレンタイン・デーは「女性が好きな人に告白するチャンス」。ところが、途上国などには、そのドキドキ感も味わえないまま、意に沿わない結婚や出産を強いられる女の子たちがいます。そんな彼女たちへの支援活動に取り組んでいるのが、国際NGO「プラン・インターナショナル」です。電車の車内広告で、「13歳で結婚。14歳で出産。恋は、まだ知らない。」というキャッチコピーを見たことがある人も多いのではないでしょうか。このコピーを考案し、多くの人に「早すぎる結婚」の存在を伝えたコピーライターのこやま淳子さんに、コピーに込めた思いを聞きました。

「早すぎる結婚」に衝撃

 プラン・インターナショナルの広告には、色鮮やかな衣装を身につけながら、どこか憂いを帯びた表情の女の子の写真が使われています。世界では、7億2000万人もの女性が、18歳になる前に結婚しています。〈出典:国連児童基金(ユニセフ)2014〉

 「この仕事を受けるまで、早すぎる結婚の存在を知りませんでした」とこやまさんは振り返ります。プラン・インターナショナルからもらった資料を見た時は「こんなに小さい子が結婚させられるなんて」と衝撃を受けたそう。「コピーに年齢を入れることで事実を伝え、『恋』というみんなが知っている言葉を使うことで、自分たちと同じ女の子の話とわかってもらいたかった

『恋』が持つ力

 こやまさんは「『恋は、まだ知らない。』は、コピーライターとして仕事をしてきて、一番褒められて、一番けなされたコピー」と言います。12年7月に発表されたこのコピーは、大きな反響を呼びました。称賛の一方で、SNS上では、「40代で独身の日本女性の方が不幸」という否定的な意見や、「30歳で童貞、恋はまだ知らない」などと茶化ちゃかすようなものも多く拡散されました。そこにこやまさんは「恋」という言葉が持つ力を確信したそう。「多くの人が振り向いてくれたのは、その事実の衝撃もあるとは思いますが、それだけ人は『恋』に興味があるということ。プランさんにも、『批判も含めて反響があるのはありがたい。スルーされるよりも議論のきっかけになることが大事』と言っていただきました」

 プラン・インターナショナルへの問い合わせ件数は、コピーを発表する前の2.5倍に。「多くの人の心を引き付けてくれる」(プラン・インターナショナル広報)と、発表から6年以上たった今も使われ続けています。

新コピーは女の子の「強さ」表現

 こやまさんは、新たなコピーを書き上げました。「『私を結婚させないで』 戦うその子は、まだ9歳でした。」。昨年8月に、ネパールを訪れて出会った女の子からインスピレーションを受けて作られました。こやまさんが出会ったシャワナはまだ9歳。両親は年齢を12歳とごまかし、彼女を結婚させようとしていましたが、シャワナは必死で両親を説得し、結婚から逃れることができました

 「『恋は、まだ知らない。』は、その状況を説明しているけれど、女の子は受け身の姿勢。自ら結婚を拒否して『医師になりたい』と話すシャワナと出会い、彼女たち自身が戦っていることを伝えたかった」と、こやまさんは話します。「恋は、まだ知らない。」から一歩進み出し、女の子が持つ強さを伝えようとしたこやまさん。「これからも彼女たちのために良いコピーを書いていきたい」と意欲を見せていました。

ネパールではたくさんの女の子に会ったというこやまさん。様々な人の思いが重なり合い、人々の心に響くコピーが生まれています(プラン・インターナショナル提供)

女の子のためにチョコを「#サポチョコ」

 OTEKOMACHIは、東京・銀座の百貨店「松屋銀座」と国際NGO「プラン・インターナショナル」と協力し、途上国の女の子を応援するキャンペーン「世界の女の子をチョコで支援(サポート)#サポチョコ」を実施しています。

 松屋銀座のバレンタインフェア「GINZAバレンタインワールド」(2月14日まで)で販売するタブレットチョコレートの売上金の一部を、プラン・インターナショナルが展開している「Because I am a Girlキャンペーン」に寄付します。寄付されたお金は、「女の子だから」というだけの理由で差別や偏見を受け、有害な慣習の犠牲になる女の子たちを守るために使われます。同時に、女の子たちが力をつけ、地域社会や次世代にまでポジティブな変化をもたらす主体者となることをサポートする活動に使われます。

 キャンペーンでは、様々なテイストのタブレットチョコレートが対象になっています。今年はチョコを楽しみながら、世界の女の子を支援(サポート)「#サポチョコ」してみてはいかがでしょうか。

(写真・文/メディア局編集部 山口千尋)

あわせて読みたい

恋はこれから…挙式2日前に「早すぎる結婚」から逃れた女の子