不用品も我が家の「資産」…“新天地”で有効活用

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写真はイメージ

 年末の大掃除の時期、自宅に眠る不用品を有効活用してみてはどうだろうか。フリマアプリで販売したり、寄付したり。いらなくなったものを手放して、スッキリとした気分で新年を迎えたい。

フリマアプリで販売

 「自宅のクローゼットがいっぱい。捨てるより、誰かに使ってもらった方がいい」

 東京都内の女性(41)は、不用な物をフリマアプリ大手「メルカリ」に出品し始めた。スマートフォン(スマホ)で、出品する物の画像を撮影、価格や商品のサイズなどの情報を入力して、ウェブ上に公開する。買い手がつけば、手数料として売値の10%をメルカリに支払うシステムだ。送料は元払いか着払いかを選べる。これまで、子どもが七五三で着た着物などが売れた。

 女性は「いらなくなったものの中には、息子のテニスラケットなど思い出が詰まった品もある。自分で価格を決めることができるので、納得して手放せる」と話す。スマホで手軽に出品できる点も、便利だと感じている。

長男が使ったテニスラケットを「メルカリ」に出品するためスマホで撮影

 メルカリの広報担当者は「個人同士が匿名で売買できる点が好評。不用品も『資産』だという考えが浸透してきたようだ」と話す。

 最近は、シニア世代が、生前整理をする「終活」の一環で利用するケースも目立つという。

 不用品を寄付し、誰かのために役立てることもできる。

 子ども服シェアリングサービス「キャリーオン」(東京)は「こども服みらいファンド」という取り組みを行う。着なくなったけれど、状態の良い子どものブランド服を同社に着払いで送ると、査定額の全額が内閣府が創設した「子供の未来応援基金」に寄付される。基金は、全国のNPOなどが行う貧困家庭の子どもの学習支援や子ども食堂などの活動に充てられる。ただし、対象外の服もあるので同社ホームページで確認が必要だ。

 古本販売の「バリューブックス」(長野県上田市)は、古本を送って同基金に寄付できる「こどものみらい古本募金」を実施。5冊以上あれば無料で集荷してくれるほか、保険ショップ「保険クリニック」に古本を持ち込んで寄付することもできる。

子ども基金に寄付

 バングラデシュやネパールで働く子どもらを支援するNPO「シャプラニール=市民による海外協力の会」(東京)は、不用の貴金属やアクセサリーの寄付を募る「輝く未来へ、ジュエリー回収大作戦!」を来年1月末まで行っている。宝石や貴金属のアクセサリー類や腕時計などが対象。壊れたものや、片方だけのピアスなども受け付ける。寄付された品は換金され、子どもたちの教育支援などに役立てられる。送料は自己負担。

 余った食品を必要な人に寄付する活動を行う「全国フードバンク推進協議会」(東京)は来年1月まで、「全国フードドライブキャンペーン」を実施している。

 同協議会に加盟する全国の団体によって、回収する日時や場所が異なる。寄付できるのは、缶詰や乾麺などの食品。賞味期限が1か月以上あり、未開封の常温保存できるものに限る。

 ニッセイ基礎研究所主任研究員の久我尚子さんは、「中古品に抵抗を感じる人が減り、スマホで情報収集しやすくなったため買い手が増えている」と分析。「不用品で収入を得たり、社会貢献したりする動きは、幅広い年代で活発になるだろう」と話している。(読売新聞生活部 矢子奈穂)