発酵食品リバイバル…紅茶キノコ・カスピ海ヨーグルト

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 かつて家庭でブームとなった飲料や食品が、再び注目を集めている。味わいや食感が海外で再評価されたりしたためだ。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)での写真映えの良さも後押ししている。

海外人気や市販品登場で

  昨年4月にオープンしたカフェ「大泉工場 NISHIAZABU」(東京都港区)は、3種類の「コンブチャ」(税抜き600円)をワイングラスで提供している。紅茶や緑茶に砂糖を加え、酢酸菌や酵母などを加えて発酵させたものだ。「フルーティーな酸味が魅力」と、店長の中倉勇樹さん。マイボトルで持ち帰る人もいるという。

コンブチャは爽やかな飲み口が特徴の発酵ドリンクだ(「大泉工場 NISHIZABU」で)

 コンブチャは実は、1970年代に流行した「紅茶キノコ」が、名前を変えたもの。発酵の際にキノコ状の凝固物が出来るのが名の由来で、当時は家庭で手作りする例もあったが、不衛生だとして問題になり、ブームは収束した。

 ところが米国で最近、メーカーが名前をコンブチャに変えてスーパーなどで販売し、味わいが受けて人気に。キノコ状の凝固物を昆布と混同したとも言われる。米国での市場規模は約600億円まで拡大した。

 米国での人気に着目し、カフェ「大泉工場 NISHIAZABU」の運営会社は、品質管理を徹底して製造し、凝固物は除いて飲食店などに提供している。来年3月までに50店舗との契約を目指す。広報担当者は「多くの人に味わってもらいたい」と話す。

 90年代から2000年代にはやったカスピ海ヨーグルトも、再注目されている。当時は市販されておらず、家庭で手作りしたものをお裾分けして愛好者を増やしたが、衛生面に不安があり、下火となっていた。現在は市販品が出ている。

 食品メーカー「フジッコ」(神戸市)が販売する「手づくりカスピ海ヨーグルト種菌セット」は、粉末状の種菌を牛乳に混ぜて作る。牛乳をつぎ足して冷蔵庫で正しく管理すれば繰り返し味わえる。同社は3か月程度での作り直しを推奨する。累計販売数は18年、800万を突破。同社は「独特の粘りと酸味の少ないまろやかな味わいが受け入れられた」とする。

 ただ、同様の食品には注意も必要だ。インターネットで販売されている場合があるが、衛生上、問題がないか確認できない場合は、購入しない方がいい。
 武庫川女子大国際健康開発研究所長の家森幸男さんは「SNSで健康に良いといった情報が流れても、科学的な根拠があるか十分に調べる必要がある」と助言す る。

SNS映えで「タピオカ」にも脚光 

 1990年代に流行したタピオカドリンクは、インスタ映えするとして再び脚光を浴びる。キャッサバ芋から取れるでんぷん「タピオカ」の粒状の塊が入っている。

春水堂のタピオカミルクティーは若年層を中心に人気を集めている(東京都渋谷区で)

 提供する台湾の人気カフェ「春水堂(チュンスイタン)」(2013年オープン)や、米国のカフェチェーンが日本にも進出。行列が出来る店が続出している。春水堂の日本展開を担うオアシスティーラウンジ(東京)の本田直さんは「もちもちした食感とほのかな甘みが今の若者にも受け入れられている」と話す。

(読売新聞生活部 渡辺達也)