忘年会で使える!?「箸袋折り紙」に注目集まる

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作品を前に、「日本人は手先が器用だなと感じます」と話す辰巳さん(東京都内で)=西孝高撮影

1万5000点収集、展示会や本出版

 割り箸などを包む箸袋を使った「箸袋折り紙」に注目が集まっている。飲食店の客が折った作品を集めた展示会が開かれ、新たな折り方を創作した本もある。日本のユニークな造形物として、海外にも紹介された。忘年会などで折り紙を披露すると、話が弾みそうだ。

 東京都内で10月、箸袋折り紙の作品を集めた展示会が開かれた。鶴や星、リボンなどの形に折られた箸袋による作品約1200点が壁一面に貼り付けられている。同じような形であっても、色や柄が違うと一つ一つ印象が違う。

 会を開いたのは、京都府に住む辰巳雄基さん(28)。大学生の時、アルバイト先の居酒屋でテーブルに残されていた箸袋の折り紙に興味を持ち、集めるようになった。2016年からは、全国各地の居酒屋や食堂、喫茶店などを訪ねて協力を求め、客が作った箸袋折り紙を送ってもらうなどして収集している。

 これまでに集まった作品は計約1万5000点。辰巳さんによると、箸置き用に折られたとみられるものが多いという。形に地域差はなく、鶴や亀、魚類をかたどったものが目立つ。居酒屋などでは複雑なものが残されている一方、滞在時間が短いと思われるそば屋では、簡単に折れるハート形などが多かった。「『この形は何だろう』『作った人はどんなふうに店で過ごしたのか』と考えるのも面白いです」

 昨年、東京都内で展示会を開いたところ、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で話題になり、海外メディアにも取り上げられた。今年、収集作品をまとめた本「箸袋でジャパニーズ・チップ!」(リトルモア)も出版された。「箸袋折り紙は、店のテーブルにチップを置く海外の習慣に似ている」という思いをタイトルに込めた。

 辰巳さんは「日本人ならではの面白い文化だと感じます。今後も収集を続け、世界にも広めていきたい」と話す。

辰巳さんが収集した箸袋折り紙(左から「シャツ」「鳥」「花」)

飲み会で会話のきっかけに

 埼玉県内の男性会社員(48)は「しがりろう」というニックネームで、15年ほど前から箸袋折り紙を創作している。

 著書の「大人の箸袋おりがみ」(主婦の友社)では、考案した約30種類の折り方を図入りで紹介。ネコやカニといった生き物のほか、ソファや指輪など多彩なものを、自分で折って楽しむことができる。

 「かぶと」=写真手前左=の折り方を、ユーチューブの読売新聞公式チャンネルで紹介してもらった。

 「飲み会などで作ると、会話のきっかけになったり、場の雰囲気が和んだりします。口べたな人でも人気者になれますよ」としがり朗さん。人が集まる機会が多い、これからの季節に覚えておくと役立ちそうだ。

(読売新聞生活部 矢子奈穂)