スマホの婚活サービス 利用広がる

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注目の「ペア-ズ婚」

 恋人や結婚相手を探す若者が注目する言葉が「Pairs(ペアーズ)婚」だ。

 ペアーズとは、IT企業「エウレカ」(東京)が2012年に始めたオンラインマッチングサービスのこと。スマートフォンのアプリで顔写真や経歴、ニックネームを登録し、オンラインで交際相手を探せる。気になる人に「いいね!」を送り、相手から「いいね!ありがとう」という通知があるとマッチングが成立し、メッセージをやりとりできる。以降、定額の利用料金がかかる。「筋トレで美BODY」「野外音楽フェス」「朝カフェ」など10万以上のコミュニティーがあり、趣味や価値観、ライフスタイルが合う人を見つけやすい。

「自分ルール」で自己防衛も

 3年前からペアーズを利用してきた東京都内の女性会社員(28)は、100人以上とマッチングし、10人とデートをした。「ワンチャン(一晩限りの関係)狙いの人や怪しい人はいる。安全のため『自分ルール』を決めています」。名前や住所をすぐには明かさない、家の近くで会わない、名刺を渡さない人とはサヨナラ、などだ。同じグルメ好きの彼と出会い退会。順調に交際しているという。

 今年ペアーズで出会った女性と結婚した都内の男性会社員(29)は、「合コンや友人の紹介はお金や時間がかかり非効率。気軽にスマホで相手を探せるのがいい」と話す。エウレカ社によると、累計利用者は年々増え、恋人や結婚相手を見つけた人は約15万人。

未婚男女の23%が利用経験あり

 オンラインで恋人探し(恋活)や結婚相手探し(婚活)ができるマッチングサービスは、国内に70以上あるとされる。サービスを提供しているマッチングエージェント(東京)の調査によると、市場規模は2018年に374億円。23年には2.3倍の852億円に増えると予測されている。また、MMD研究所の調べでは、スマホを所有する20~30代の未婚男女の23%が、オンラインマッチングサービスを利用した経験があるという。

 こうしたサービスでは、利用者が暴行などで逮捕されたり、ストーカー被害に遭ったりするケースも出ている。エウレカ社は安全対策のため、中傷的な文言や連絡先の安易な交換、不適切な画像などを自動検出し、社員が24時間体制で投稿内容を監視し、問い合わせに応じている。広報担当者は「悪質な違反者は、利用停止にしている」と話す。

「合コンより効率的」 結婚報告はFB

 フェイスブックやインスタグラムに自らの結婚情報を投稿する若者も多い。7月に結婚した都内の女性会社員(26)は、婚姻届を出す前に記念撮影した写真をフェイスブックに載せ、友人らに報告した。結婚式は来年の改元後の予定だが、「友人がアップしているのを見て、いいなと思った。ライフイベントは早めに友人に知ってほしい」。

 近年、費用面などから挙式を控える若者も多いが、人気を集めるのが横浜ベイホテル東急の割安婚礼プラン「平成かけこみプラン」(来年4月30日まで)。料金は通常のほぼ半額(87万円、特典別)で、平成元年に開通した横浜ベイブリッジの近くにある同ホテルでの宿泊、橋を下から見上げるクルージング、橋を背景にした撮影などの特典を用意している。発表後の8~10月、来館者数が前年より2割増えた。「成約が28組あり、半数近いカップルが平成生まれです」と、ホテル婚礼担当者。改元直前の来年3、4月が挙式のピークという。

 第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生さんは「今回の改元は時期が決まっており、2000年の『ミレニアム婚』と同様の記念日効果や祝賀ムードもある。改元後には『元年婚』も相次ぐと予想される。若者の間では婚活需要も高まっており、効率的で割安なサービスが支持を集めている」と話している。(読売新聞生活部 岩浅憲史)