銭湯の魅力、女性や若者にあの手この手でPR

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東京・足立区千住元町のタカラ湯では、脱衣場から庭園の眺めを楽しむことができる

 家庭風呂の普及や後継者不足などで減り続けている銭湯ですが、東京にはまだ、下町を中心に気軽に楽しめる銭湯がたくさんあります。業界は、新たに若者や女性客を呼び込もうと、あの手この手で銭湯の魅力をPRしています。厳しい寒さに向かう季節。町歩きの途中、ふらりと銭湯に立ち寄って、大きな湯船につかり、のんびり過ごす楽しさを味わってみては。

銭湯めぐるスタンプラリー

タカラ湯は1939年(昭和13年)築。銭湯には寺社建築のような外観の建物が多い

 東京都公衆浴場業生活衛生同業組合は今年2月、都内の銭湯約560軒の情報を集めたスマホ無料アプリ「東京の銭湯」を作りました。それぞれの銭湯の写真とともに、その特長や定休日、営業時間などを紹介。お気に入りに登録しておくと、各銭湯からイベントなどの情報が通知されます。ラベンダー湯やレモン湯、ゆず湯などの実施日を探すこともできます。初めての銭湯でも気軽に来てもらい、ファンを増やす作戦です。

 同組合では11月15日まで、スタンプラリー「ゆっポくんをさがせ! ファイナル」も実施しています。期間中に2軒以上の銭湯を回って9個スタンプを集めた人にトートバッグをプレゼント。昨年も計6000個のトートバッグを用意してスタンプラリーを実施しましたが、早々に品切れする銭湯が相次いだため、今年は9000個に増やして対応しています。それでも品切れしている銭湯が出てきており、各銭湯の在庫状況をウェブページで公開しています。

「縁側の女王」選ぶ写真コンテスト

受け付けを済ませて、女湯の入口に向かう(東京・足立区千住元町のタカラ湯で)

 足立区千住元町のタカラ湯では、「クイーンオブ縁側」と題した写真コンテストの作品募集を始めました。創業から80年余り、四季折々の花や錦鯉を鑑賞できる日本庭園と縁側が有名な銭湯ですが、庭園が見えるのは男湯の方だけ。そこで、昨年6月から毎週水曜に男湯と女湯を入れ替え、女性にも楽しんでもらえるようにしました。「男性客にしか鑑賞できなかった庭ですが、ぜひ多くの女性に堪能してもらえれば」と、タカラ湯の主人・松本康一さん。さらに、湯上がりに庭園や縁側などで写した女性の写真コンテストを思いついたそうです。

脱衣場の奥には銭湯の湯煙。庭にはコイも泳ぐ(東京・足立区千住元町のタカラ湯で)
作品を募集するポスター

 作品の応募締め切りは今月末。集まった作品の中から、SNSでの投票によって「クイーンオブ縁側2018」を選出します。選ばれた人には、プロカメラマンでもある松本さんがタカラ湯で写真を撮影してくれます。

銭湯好きの友達作るイベント

 銭湯に関する情報サイトを運営する「東京銭湯 -TOKYO SENTO-」は、20~30代の若者層に銭湯の魅力を伝えようと、11月23日に「出張!OFF呂(オフロ)会~地域の銭ともを作ろう! 蒲田編~」と題するイベントを開催します。
 
 開催地は、都内で銭湯の数が最も多い大田区の蒲田。町歩きや、銭湯の見学、銭湯のオーナーとの語り合いなどを通して、地域の中で「銭湯好きの友達(銭とも)」を作り、交流するよう呼びかける予定です。参加申し込みは「東京銭湯-TOKYO SENTO-」から。

銭湯の中にある小物と一緒に撮影することもできる(東京・足立区千住元町のタカラ湯で)