「マイストロー」で海の汚染防止

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マイストローでアイスコーヒーを飲む女性社員(東京都新宿区の損害保険ジャパン日本興亜で)

 プラスチック製ストローの使い捨てをやめ、代わりに金属製などの「マイストロー」を持参する取り組みが広がっている。海洋汚染の防止が目的で、新たな習慣として定着すれば、ゴミ削減の効果が期待できそうだ。

金属製の持参 広がる

 損害保険ジャパン日本興亜(東京都新宿区)は16日から、本社の社員食堂でアイスコーヒーなどの注文があった際、プラスチックのストローを提供することをやめた。代わりにマイストローの持参を呼びかけている。

 チタン製のストローを早速用意した女性社員(26)は「思っていたより飲みやすい。ゴミを捨てる手間も減った」と話し、同僚の女性社員(47)も「見た目もおしゃれで、大切にしたいと思える」。同社の担当者は「社員にはかねて周知しており、特に混乱もない」と話す。同社は年に約16万8000本のストロー削減を見込んでいる。

 近年、廃プラスチックによる環境汚染が深刻化し、海や川の生態系にも影響を及ぼすと指摘されている。今年に入り、コーヒーチェーンやファミリーレストラン、カラオケボックスなどが相次いで、プラスチック製ストローの提供取りやめを発表している。

 こうした中、金属製をはじめとする、繰り返し使用できるストローが注目されている。雑貨店「ロフト」では、長さ約20センチのアルミ製ストローが人気だ。何度も使用できるだけでなく、熱伝導性に優れ、冷たい飲み物をより冷たく感じることができる。この数か月で売り上げが伸び、暑さのピークを過ぎた9月でも、販売量は前年同月の2倍以上。今後さらに取り扱い店舗を増やし、品ぞろえも拡充するという。

 環境問題に取り組むNPO法人「プラスチックフリージャパン」(神奈川県鎌倉市)も、新潟県内で製造されたステンレス製ストロー(1本430円税込み)を販売している。理事長の小島政行さんは「紙製だと数回しかもたないが、金属製ならマドラー代わりに使用できるくらい丈夫。個人用だけでなく、カフェなどの店舗でも利用されています」と話す。箸入れをケース代わりにすれば、持ち運びも簡単だという。

金属製ストローの品ぞろえが増えている(東京都渋谷区の「渋谷ロフト」で)

 ただし注意点もある。何度でも使えるが、飲み物を飲んだ後は、よく洗い清潔に保つ必要がある。同法人は専用の洗浄ブラシ(1本430円税込み)も販売しており、「使用後は必ず洗って」と呼びかける。柔軟性がなく、口にしたまま転ぶなどすると、ケガをするおそれもある。「絶対に歩きながら使わないで。とくに子どもが使う際は注意が必要」と小島さん。

 プラスチックのゴミは、ストローだけでなく、カップなど多岐にわたる。小島さんは「ストローをきっかけに、ほかに無駄なプラスチックのゴミはないか考えるきっかけにしてほしい」と話している。

(読売新聞生活部 及川昭夫)