ワーママ流 義母を味方につける方法

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 仕事で帰宅が遅くなったり、体調を崩してしまったりした時、近くに住む義母にSOSを出すワーキングマザーは少なくありません。ちょっぴり頼みにくいことがあるかもしれませんが、味方につければ、家事、育児の力になってくれるだけでなく、夫との関係にも有効に働く“武器”となりそうです。

夫が勝手に義母を招換

 東京都内の会社員A子さん(34歳)は、普段は近所に住む義母にうまく助けてもらいながら、家事や育児をこなしています。ある時、休日に仕事が入ったので、4歳の子どもの世話を夫に頼みました。ところが、面倒に思った夫は、勝手に義母を呼び出して子どもの世話を頼み、A子さんが帰宅すると、何事もなかったかのように「今日はおふくろに来てもらったから」と報告する始末。慌てて義母に謝罪の電話を入れましたが、嫁から一言もお願いの言葉がなかったことに少し機嫌を悪くしている様子でした。

 「夫に世話を頼んだのに、なぜ私が謝らないといけないの?」と、A子さんは気持ちがモヤモヤしたそうです。

義母以外にも‥‥

 子どもの世話をお願いした時、「お母さん、仕事で遅いね」「もっと絵本があったほうがいいんじゃない」といった何げない義母のコメントにモヤモヤするワーママも少なくありません。もっとも、ワーママがモヤモヤさせられるのは、義母だけではないようです。

 都内のシッター派遣会社の代表は「採用後の研修でも口を酸っぱくして、小言と聞こえるような発言は控えるようにと言っているのですが、それでも、60歳代くらいの義母世代のスタッフの中には『こうするといいのよ』などと、家事や育児に口を出してしまうことがあります」と話します。

専業主婦が多い義母世代

 一方、義母側にも複雑な思いがあるようです。専業主婦として家庭を支えてきた都内に住む60歳代のある女性は「今の時代だったら、私も働けていたかもしれない」と口にしました。夫が仕事をして、妻が家事や育児を担うのが当たり前だった義母の世代にとって、子育ても仕事もできている今のワーママたちがちょっぴりうらやましく、“贅沢ぜいたく”に映るのかもしれません。

話題の中心を必ず子どもにする

 ワーママと義母。どうすれば、うまくコミュニケーションが取れるようになるのでしょうか。
 臨床心理士として多くの夫婦のカウンセリングを行ってきた「あきカウンセリングクリニック」(東京都千代田区)の大島明子さんは、「子どもを話の中心に据えると、義母は味方になってくれやすい」と話します。

 例えば、仕事で帰りが遅くなりそうな時、「遅くなりそうだから留守番をお願いしたい」とストレートに言うよりも、「いつもの時間にお迎えに行ってやれないのがかわいそうで……」などと子ども主体で話せば、孫かわいさに快く引き受けてもらいやすいそう。

夫を叱ってくれる?

 義母を味方につければ、夫との関係にも役立ちます。「夫への不満がある時は、子どもを軸にした話し方で情報を義母の耳に入れておけば、夫を叱ってくれる可能性があります。男性は母親に弱い人が多いですから、効果はあると思いますよ」。もちろん、お礼も忘れてはいけません。

 前出の夫が勝手に義母を呼んでいたケースでは、「お義母さんが来てくださったので、子どもがすごく喜んで、夫も助かったと言っていました」と報告すれば、義母も「また手伝ってあげなきゃ」と、前向きに考えてくれやすくなります。大島さんは「普段から子どもの成長の様子を伝えるなど、義母とコミュニケーションを取るよう心がけて」とアドバイスしています。

 義母が厄介な存在になるのか、それとも頼れるパートナーになるのか。言葉のかけ方一つで、道は大きく分かれるようです。

(フリーランス記者・宮本さおり)

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大島 明子(おおしま・あきこ)

 臨床心理士・FSP 米国スワスモア大学卒業。米国メリーランド大学大学院にてカウンセリングを専攻。修士号取得。日本、米国、スイスにおいて、クリニック・学校・地域社会団体勤務を経て、「あきカウンセリングクリニック」を開業。その傍ら、学会やワークショップなどで、カウンセリング技術を磨く。3児の母。