求婚を指輪で演出、「プロポーズリング」が人気

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 若い世代を中心に、プロポーズリングが人気となっている。男性が女性にプロポーズする際に贈る新しいタイプの指輪だ。手頃な価格で購入でき、女性にも喜んでもらえる。結婚の合意をした後に、2人で婚約指輪や結婚指輪を買いに行くという。

低価格の気楽さ 合意後に婚約指輪

 千葉県の男性会社員(28)は昨年6月、当時交際していた妻(25)へのプロポーズで婚約指輪を渡したいと思い、悩んでいた。2人で何となく「結婚したいね」と話していたが、指輪のデザインを気に入ってくれるか不安で買いにくい。

 高価なこともあり、プロポーズ後に彼女に好きなものを選んでほしいと考えていたところ、インターネットで偶然、宝飾店「ヴァンドーム青山」の「プロポーズリング」(税抜き1万円)を知り、購入した。ダイヤモンドの形を細いシルバーで模したデザインで、リングの部分は押し広げ、指に合わせて微調整できる。

ヴァンドーム青山のプロポーズリング(提供写真)

 「値段が手頃。箱をパカッと開けて求婚する『箱パカ』で、彼女を驚かせることもできると思った」と男性。1か月後の沖縄旅行でプロポーズを成功させ、その後、2人で婚約指輪と結婚指輪を買って、10月に結婚した。

 同店は2016年、プロポーズリングを発売した。サイズは3種類。ネットで話題となり、月100個以上売れるヒット商品になっている。「彼女の指のサイズや好みが分からず、プロポーズで渡す婚約指輪が選べないと悩む男性は多い。応援する気持ちで作った」と同店担当者は話す。

 婚約してから婚約指輪を一緒に買いに行くカップルがいる一方で、映画やドラマの影響で、プロポーズ時に女性に手渡したいという男性も多い。しかし、高価な婚約指輪をいきなり買うのはハードルが高く、プロポーズリングの人気につながっている。

 カップルの関係性が変わってきていることも影響しているようだ。結婚情報誌「ゼクシィ」編集長の平山彩子さんによると、今の若いカップルは、約4割が結婚を決める前から同居。早くから「結婚しよう」と意思確認し合っている例が大半で、プロポーズを結婚に向けた区切りのイベントと捉えている。そのため、指輪を手渡す際も楽しさや驚きのある演出へのニーズが高まっており、小道具の一つとして注目されているようだ。

オリエンタルダイヤモンドのプロポーズリング(提供写真)

 プロポーズリングを足がかりに、婚約指輪や結婚指輪の購入が見込めるとして、多くの宝飾メーカーなどが類似の商品を販売している。

 卸業の「オリエンタルダイヤモンド」(東京)は16年に「プロポーズリング」(税抜き8800円)を発売。ダイヤモンドに似せた直径約9・5ミリの人工石がシルバーリングについたデザインだ。直営店やオンラインショップで購入できる。

 プロポーズ時の女性の表情を音声入り動画で記録できる、カメラ付き指輪ケースのレンタルも行う。大切な瞬間を残せるとして好評だという。

 ゼクシィの平山さんは、「指輪とともに求婚されたいと願う女性は多い。彼女を喜ばせたい、驚かせたいと考える優しい男性が、彼女のためにとプロポーズリングを手に取っている。定着していくのでは」と話している。(読売新聞生活部 板東玲子)