東京都心の家賃って、どのくらいお高いんですか?

35歳、働き女子よ城を持て!(2)

 東京は、住むには大変なところだなあ、と、いつも仕事で上京するたびに思う。

 M村「東京と大阪ってそんなに違いますか?」

 ある新聞連載が終了した原稿を単行本にまとめる作業をしていた時、K川書店の担当M村が言った。

 高殿「うん、やっぱり全然違うと思うよ。地価だって桁違いだしね。東京の一人暮らし用1DKの家賃で、こっちならファミリータイプが借りられるなんて聞くよね」

 などとそれらしいことを適当に返してみたものの、はて、実際問題東京の不動産ってどんなもんなのだろうか?

 まがりなりにもモノカキを18年もやっている私である。アンテナが立てばすぐに企画を立て、思いついたらその足で取材先に突撃する性分が出た。

こんなステキなマンションに住みたい……(写真はイメージです)

 そもそも東京と大阪のリアル家賃事情、みなさまご存じですか?

 高「そりゃ東京の家賃が高いことは知ってるよ。だけど関西だって日本第2の都市圏、特に阪神間は六甲山系と瀬戸内に挟まれた風光明媚めいびな土地柄の上、交通の便もいい。もしかしたらそこまで差はないのでは?」

 私は生まれてからこのかたずーっと関西住まいである。神戸で生まれ播州で育ち、また神戸に舞い戻ってきて、結婚して出産して、家を買ったり売ったり買ったり。

 そんな関西人の私が関西で一番住みたい街ナンバーワンと聞くのが、阪急西宮北口だ。

 関西のことをよくご存じない方々に簡単に説明すると、阪急西宮球場のあとにできた阪急西宮ガーデンズが、たいへん便利なショッピングモールである上、阪急電車の特急がとまり、梅田まで13分、神戸三宮まで15分、どこへ行くのも便利。日本一音響がいいといわれる兵庫県立芸術文化センターはほぼ駅直結で、さまざまな文化的な催しを楽しむのにも最高の環境。近場の保育園は近々さらに駅よりの土地に新築される予定だとか。

 さて、その“西北”徒歩10分内の新築マンション、しかも関西では知らない者はいない阪急不動産が誇るジオブランド、ジオ西宮北口某。約80平米、2階、ファミリータイプの賃貸のお値段は……。

 なんと、現在約25万円。

 M「いいお値段ですねー。さすが新築」
 高「実際築5年たつとここから5万円くらい安くなると思うけど、わかりやすく新築で比較してみようと思うの」

 このあたりは特に関西に出向している一流企業の転勤族が多く住むエリア。利便性だけでいうと、ここまでいい場所はほかにないような。

 M「対する東京でホットな街と言えば、なんといっても恵比寿です!」

 山手線沿線内で目黒と渋谷に挟まれた高級住宅地。おしゃれな店も多く、特に女子が住みたい街として雑誌の表紙を何度も飾っていますよね。

 この恵比寿周辺で、西宮北口と同条件で物件を探してみました。ジオブランドに対抗するのは、三井不動産のパークシリーズ。恵比寿駅徒歩7分。新築、約80平米、2階、ファミリータイプ。

 M「お家賃、約55万円!?」
 高「55万!?」

 なんと、倍以上の差があったのです。

 高「おそるべし東京。どんだけ高いんだ」
 M「ほんと、おそるべしですね……」

 毎月55万円の家賃とか、いったいどこのどなたさまがどういうお財布からお支払いになっているんだろう。いやあ、東京ってすごいね。ほんとすごいですね……。

高い家賃を払うなら、購入するほうがいい?

 わかりやすく新築物件で探してみたものの、実際のところ東京とほかの都市ではどれだけの差があるのか、「e-Stat」というサイトで確認することができる。e-Statは日本の統計が閲覧できる政府統計ポータルサイトで、ここで「借家の家賃・間代」を検索すれば、全国にどれくらいの数の借家があり、どれくらいの値段で借りているのか詳細が出ている。「総務省 統計局統計調査部国勢統計課」のお仕事なので正確な数字のはずだ。

1か月当たり家賃(円)総務省統計局「平成25年住宅・土地統計調査」>
東京都 7万7188
大阪市 5万6148

 高「ざっくり県という大きなくくりだけでも、約2万5000円の差が出ているのが驚き!」
 M「東京、ホント高い……」
 高「高いね……」

 サイトのページをのぞき込み、やや呆然とする我々。

 さらに、お家賃1か月20万円以上の物件数は、東京が6万戸以上あるのに対して、大阪市は1500戸、神戸市はたった500戸……。差は歴然としている。

大都会東京に夢のマイホームは持てるのか?!(写真はイメージです)

 高「月に8万円も払うなら、そりゃローンを払ったほうがって思っちゃうよね!?」
 M「でも、どこに買ったらいいのかわからないんですよ! 賃貸ならいざとなれば引っ越せばいいけど、買うとなると環境とか、築年数とか、いろいろ気になることがいっぱいで」
 高「そういうこと教えてくれる専門の人がいるのでは? とりあえずモデルルームに飛び込んでみるとか」
 M「怖いんですよ! グイグイ来られるのが。こっちは何が正しいのかわかってないのに」

 百貨店の服売り場で、ショップのお姉さんに話しかけられると、びくっとしてしまう人の心理ですよね、わかります。

 高「じゃあ、一緒に行ってあげる」
 M「はいぃ!?」
 高「私、ショップのお姉さんも怖くない系だから、一緒にいってあげる。だから行ってみよ、モデルルーム」

 というわけで、銀座のど真ん中に鎮座ましますキラッキラ新築モデルルームに突撃して、あれこれ根掘り葉掘り聞いてきます!

 監修:風呂内亜矢

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高殿円(たかどの・まどか)
作家

 兵庫県生まれ。2000年『マグダミリア三つの星』で第4回角川学園小説大賞奨励賞を受賞しデビュー。著作に、「トッカン」シリーズ、「上流階級 富久丸百貨店外商部」シリーズ、『メサイア 警備局特別公安五係』『シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱』、「カーリー」シリーズ、『剣と紅 戦国の女領主・井伊直虎』『主君 井伊の赤鬼・直政伝』『政略結婚』など、話題作を続々と発表している。13年『カミングアウト』で第1回エキナカ書店大賞を受賞。漫画原作も多数。

風呂内亜矢(ふろうち・あや)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)CFP®認定者、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー

 26歳(独身)のとき、貯金80万円で自宅用マンションを衝動買いしたものの、物件価格以外にも費用がかかることを知り、 あわてて貯金とお金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し、賃料収入を得ている。 マンション購入をきっかけに転職したマンション販売会社では年間売上1位の実績を上げ、 2013年からはファイナンシャルプランナーとして独立。テレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです』(祥伝社)、『デキる女は「抜け目」ない』(あさ出版)、『図解でわかる!確定拠出年金』(秀和システム)、『最新版 届け出だけでもらえるお金 戻ってくるお金』(宝島社)などがある。最新刊は『ほったらかしでもなぜか貯まる!』(主婦の友社)。ツイッター:@furouchiaya、LINE@:@furouchi  

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