やけどや熱中症のおそれ…猛暑対策 ペットにも

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肉球やけどを防ぐ足裏の保護グッズを集めた特設コーナー(東京都目黒区の「ペットデザイン自由が丘店」で)

手の甲でアスファルトの熱さを確認

 猛暑でペットの暑さ対策が必要になっている。高温になったアスファルトの路面を歩いて、足の裏の肉球をやけどしたり、熱中症になったりする危険が高まっているからだ。獣医師らは「出かける前に暑さをチェックして、大丈夫か判断を」と呼びかけている。

 犬の靴と靴下専門ブランド「ドックドッグ」は7月から、散歩に出かける前に飼い主が手の甲で地面に触れ、熱さを確認する活動「わんタッチ」の呼びかけを始めた。

 同ブランドの運営会社「ディライトクリエイション」(東京)の測定によると、真夏のアスファルトの路面は65度まで上昇。そのまま歩くと足の裏の肉球を低温やけどする恐れがある。日没後も路面に熱が残っている時もあり、夕方だから安心とは限らないという。

 そこで、「わんタッチ」は、手のひらより熱さを感じやすい手の甲でアスファルトにタッチすることを勧めている。5秒間触っていることができないほど熱ければ、散歩を見合わせたり、足を保護したりするなどの対策が必要だという。

 全国のペット用品店など約60店でも、この動きを支援している。「ペットデザイン自由が丘店」(東京)では、足裏を守るグッズを集めた特設コーナーを設置した。店長の沖本智保さんは「足裏の保護の必要性は知らない人も多く、丁寧に説明します」と話す。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)でも肉球のやけどが話題になっている。

 ペット保険大手のアニコム損害保険(東京)は、「犬の熱中症週間予報」を今年4月から画像共有サービス「インスタグラム」などで配信している。猛暑が続く今年は、各地で「厳重警戒」が続いている。

 同社に保険請求のあった事例を見ると、犬の熱中症は、5月頃から急増し、暑さが本格化する7~8月にピークになる。犬種別では、鼻が低い顔立ちで呼吸で熱を発散しにくいフレンチブルドッグや、毛の多いバーニーズマウンテンドッグなどが目立つという。

室温管理と水分補給

 車の中にいたペットが熱中症になる危険もある。日本自動車連盟(JAF)が実施したテストによると、気温35度の炎天下で窓を閉め切って、エアコンを切った状態で駐車した場合、30分ほどで車内の温度は40度に上昇。サンシェード(日よけ)を使ったり、わずかに窓を開けたりしても、最高温度は45~50度に達し、危険を避けられない。

 「成城こばやし動物病院」院長で獣医師の小林元郎さんは、「熱中症は知られるようになってきたとはいえ、深刻な状態に陥った犬や猫が毎年運び込まれる。足裏が赤くなったり膨れたりといったやけど状態の犬も毎年数件は受診している」と指摘する。

 短時間でもペットを車に残すことはやめ、家の中でも室温管理と水分補給が肝心だ。犬は体高が低いので、人より暑さを感じやすいことに注意を払いたい。

 「犬は人間が感じる以上に暑さを感じている。散歩に適した状況なのか家を出る前によく考え、涼しい時間帯を選んだり、靴などで足裏を保護したりといった対策を取りましょう」と小林さんは助言している。