大手回転ずしチェーンの店舗に行ってみると、すし以外のメニューの充実ぶりに驚かされます。とりわけ各社が力を入れているメニューがスイーツ。リーズナブルな値段で、アイスクリームやゼリー、ケーキ、パフェをはじめ、様々なスイーツが楽しめます。そんな中、掲示板サイト「発言小町」では、スイーツを食べるだけの目的で回転ずし店を利用することの是非について議論が交わされています。
投稿主の「サヤリ」さんは、疲れて甘いものが食べたくなった時に、喫茶店でひと息つくようなイメージで回転ずし店を利用したいそうです。「お昼以外の時間で、食べるのはスイーツ一つ、お茶は無料のもの」とした上で、「長居するわけではなく、食べ終わったら1分以内にお茶を飲み終えて出る。座ってから会計までが5分くらいならアリでしょうか?」と尋ねました。
長居しなければOKでは?
これに対して、「アリ」と回答したのが「かい」さん。「回転ずしのスイーツのレベルはどこも結構凄いですから、美味しいですよね。長居しなければいいのでは」としています。回転ずし店で働いた経験を持つ「パート」さんは「1皿しか食べない人もいたので、どのように利用しようがアリ。たとえ長居したとしても店側から注意することはありません」と教えてくれました。「アリシア」さんは「そんなにびくびくして利用しなくても、スイーツだけのお客さんも結構いるみたいですよ」とコメントしています。
ちょっと反則
一方、スイーツだけを注文することに否定的な意見も寄せられています。「薄野」さんは「何を食べようと客の自由だとは思いますが、メインのもの(回転ずしならすし、焼き肉屋なら肉)を食べないで、他の店でも食べられるものだけを食べるのはちょっと反則という感じがして、あんまり感心しません」との意見。回転ずしのスイーツはあくまでも添え物。本業のすしを一皿でも食べるのが礼儀ではないか、という意見もありました。
おすしを食べて
回転ずしのカフェ利用について、回転ずしチェーン最大手「あきんどスシロー」(本社・大阪府)広報部は「食事の締めのデザートとしてお楽しみいただけたらと、スイーツを開発してきましたが、結果的にアイドルタイム(お客が少ない時間帯)に女子高生の方などがカフェとして利用くださり、大変うれしく思っています」とした上で、「やはり弊社は『すし屋』なので、スイーツだけでなく、ぜひ新鮮なおすしをお召し上がり頂けたら」とコメントしています。
すしよりスイーツの方がもうかる?

「回転ずし評論家」として全国各地の回転ずし店をウォッチしている米川伸生さんは「回転ずし店をカフェとして利用してもらうのは店側の狙い。新たな需要を掘り起こしている」と指摘します。実際、平日午後に都心部の回転ずしチェーン店をのぞくと、女子高生の姿が多く見られるそうです。また、米川さんは「スイーツは1皿200~300円ほどするが、原価はすしよりも安い。たとえお茶を無料で提供しても、スイーツをひとつ食べてもらえば、1皿100円のおすしよりもうかるはず」と分析しています。
「すし屋」ではなく「総合レストラン」に
発言小町では「おすし屋さんなのにおすしを食べないのは失礼では?」という意見もありましたが、米川さんは「今や、回転ずしチェーン店は『すし屋』ではなく『総合レストラン』。ビールにおつまみという人や、うどんやラーメンだけという人もいる。それぞれ、自分の食べたいものを食べればいいのではないでしょうか」と話していました。
「あきんどスシロー」は、スイーツだけのカフェを7月20~29日に東京・表参道に期間限定オープンするとも発表していて、スイーツ部門がより充実しそう。どれもおいしそうで、思わずあれこれ手にとりたくなる回転ずしのスイーツ。食べ過ぎにはご注意を。
元のトピはこちら
回転寿司を喫茶店のように利用すること(スイーツとお茶)