登下校中の地震 子どもの安全を守るためのチェック項目

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 大阪府北部を震源とする最大震度6弱の地震では、通学途中の小学4年生の女の子が倒壊したブロック塀の下敷きになって亡くなる痛ましい事故が起きました。地震はいつ起こるかわからず、子どもが一人で登下校している時に発生することもあります。子どもの防災に詳しい危機管理教育研究所(東京都)の代表・国崎信江さんに、登下校中に地震が起きた場合に気をつけるポイントを聞きました。

ここで揺れたらどうする?

――家庭でできる地震の備えはしていましたが、登下校時のことはあまり考えていませんでした。今からできる対策はありますか?

 まずは、子どもと一緒に通学路を歩いて、危険な場所がないかチェックしてください。建物があるところでは、ブロック塀が倒れたり、窓ガラスや看板が落ちてきたりするので、すばやく離れるようにしなければなりません。ただ、あわてて道路に飛び出すと、ハンドルを取られた車と接触する危険もあります。「ここにいる時に揺れがきたらどうするか」を考えながら歩いてみてください。

――登下校中だと、家と学校、どちらに向かうか、引き返すか、悩みそうです。

 「ここより学校寄りなら学校に向かう」といったように、あらかじめポイントを決めておくといいでしょう。子どもが自宅に戻っても、共働きなどで自宅に保護者がいないケースもあります。状況に応じて判断してください。

地震のイメージをさせる

――あらかじめ話し合っていても、いざ地震が起きると、子どもがパニックにならないか心配です。

 子どもは地震が起きたら周りがどうなるのか、イメージできません。どんなふうに揺れるのか、近くの塀や電柱はどうなるか、建物の窓ガラスは落ちてこないか。地震が起きたらどんなことが起きるのかを、写真などを見ながら話し合っておきましょう。

――そのほか、チェックすべきポイントはありますか?

 地震が起きたときに身を寄せる場所を決めておきます。公民館やスポーツセンターなど、頑丈で安全な建物がある場所をいくつかピックアップしておきます。そういう建物がないときは、コンビニエンスストアや美容院など、大人がいそうな場所を覚えさせます。

周囲の大人に助けを求める

――けがをしたり、道が通れなくなったりして、どうにもならなくなった時にはどうすればいいと、子どもに教えるべきでしょうか。

 困った時は周囲の大人に助けを求めるように教えます。小学生の場合は携帯電話を持っていない場合がほとんど。近くにいる人に携帯電話を借りたり、小銭を借りて公衆電話をかけたりする方法があることを教えます。公衆電話の使い方をあらかじめ確認しておくことも必要です。

――そのほかに家庭で話し合っておくべきことはありますか?

 住んでいる地域によっては、土砂崩れや津波などの災害が起きる場合があります。液状化現象が起きて通学路がひび割れたり、水や土砂が噴き出したりすることもあります。どんな被害が想定されるのか、家庭でよく話し合ってください。
(読売新聞メディア局・山口千尋)

国崎 信江(くにざき・のぶえ)

 危機管理アドバイザー。防災、防犯対策や事故防止などを研究する危機管理教育研究所代表。「サバイバルブック―大地震発生その時どうする?」(日本経済新聞出版社)「地震の準備帖―時間軸でわかる心得と知恵」(NHK出版)など著作多数。