夫との力関係が大逆転!? 妻たちの8割が決めたこととは

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 亭主関白の夫が家庭内の主導権を握り、妻は夫の決定に従う――。そんな昭和の時代の夫婦関係は、平成の30年間で大きく変化しています。博報堂生活総合研究所のアンケート調査によると、妻が決定権を持つ家庭が大幅に増えたことが、明らかになりました。

 「妻に決定権」30年で3倍に

  同研究所は1988年から10年おきに、家族に関するアンケート調査を実施しています。4回目となる今年の調査は、2月上旬から3月中旬にかけ、首都圏のサラリーマン世帯の夫婦630組(1260人、妻の年齢が20~59歳の夫婦が同居)を対象に実施されました。

  それによると、総合的に見て家庭での決定権が誰にあるのかを尋ねたところ、「主に夫」と答えた人が38.7%で、30年前(88年)の72.4%から大幅に減少した一方、「主に妻」と回答した人は30.3%で、30年前(10.1%)の3倍になりました。それでも、まだ夫が決定権を持つ家庭の方が多いのですが、年代別に見ると、若い夫婦ほど妻に決定権があるようです。「妻が30代以下の夫婦」では、「主に妻」と答えた人が36.0%で、「主に夫」の33.3%を上回り、4回目の調査で初めて男女が逆転しました。

  調査では、家庭内で決めるべき具体的な事柄について、その決定権が誰にあるかも尋ねています。このうち、「妻が働きに出ること」の決定権が「妻にある」と答えた人は76.5%で過去最高となり、「夫にある」と答えた人は19.8%になりました。30年前は「夫にある」(49.4%)が「妻にある」(44.3%)を上回っていました。妻が仕事をするかどうかは、妻自身が決断できるようになってきたことがわかります。

  また、「子どもを何人生むか」の決定権についても、「夫にある」の20.5%に対して、「妻にある」が51.1%に上り、30年前(「夫にある」38.5%、「妻にある」33.7%)から大きく様変わりしています。

  こうした結果について、同研究所は「88年の時点では専業主婦のいる世帯の数が共働き世帯数を大きく上回っていたが、現在は共働き世帯数が完全に逆転している。妻が働くようになって経済力を付けたことや、働いている妻の事情も勘案しないと決められない事柄が増えていることが、妻が決定権を持つ家庭の増加につながっているのではないか」と分析しています。

 理想も現実も「友達夫婦」が最多

  このほか調査では、「理想の夫婦像」と「現実の夫婦像」についても質問しています。「理想の夫婦像」は、夫・妻ともに「友達夫婦」(夫=64.9%、妻=79.5%)が最多で、「亭主関白」(夫=17.8%、妻=6.8%)と「カカア天下」(夫=17.3%、妻=13.5%)を大きく引き離しました。「現実の夫婦像」でも、「友達夫婦」(夫=53.8%、妻=57.3%)が「亭主関白」(夫=12.2%、妻=19.2%)と「カカア天下」(夫=34.0%、妻=23.3%)を上回りました。

  30年前の調査では、「友達夫婦」を理想とした夫の割合は39.3%、現実とした夫の割合は35.1%に過ぎず、30年間で著しい伸びを示しています。これについて同研究所は、「日本の社会が女性の活躍を後押しする流れになってきて、男性は『亭主関白は時代遅れ』という意識を持ち始めている。また、共稼ぎが増えて、妻のことを『共に家計を支える対等なパートナー』と見る夫が増えていることも、『友達夫婦』増加の理由ではないか」としています。