不安を抱えて働く妊婦、女性活躍の裏にある現実

妊娠と仕事 反響特集

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 働く妊婦の窮状と、妊婦に対する職場の対応を描いた連載記事「妊娠期の働き方」に、100件を超える意見が寄せられました。職場に迷惑をかけてしまったのだろうかと、思い悩む言葉とともに、妊婦を抱える職場に対しての国の支援、妊婦を守る制度の拡充を望む声が目立ちました。その反響をまとめました。

職場との板挟み「何度も救急搬送」「不安で押しつぶされそう」

  最も多かったのは、つわりで休職したり、流産したりした体験談。妊娠中の人からも届きました。

 《妊娠中に残業して倒れ、何度も救急搬送された。恐ろしかった。仕事との間で板挟みになって苦しかった(東京都の女性会社員、23歳)》

「おなかに赤ちゃんがいます」と書かれたイラストを、自席のパソコン画面に映し出すことを勧めている会社もある。妊娠中の従業員が体調不良で離席することもあるからだ(東京都内の人材派遣会社で)

 《医師から仕事を控えるよう指示された。かなうなら今すぐ休みたい。でも、無責任に仕事を休むこともできない。不安と申し訳なさで、おしつぶされそう(神奈川県公務員・妊娠5か月、26歳)》 《点滴を受けながら休職中。「妊娠してすみませんでした」と、自分を責めてしまう。どこの職場でも同じような雰囲気はあると思う(兵庫県会社員・妊娠4か月、30歳)》

「会社の対応に救われた」「人手不足、どう乗り切ろう」

 職場への感謝の声も目立ちました。

 《代わりもいないのに、切迫流産と診断された自分に休暇や在宅勤務を提案してくれた会社の対応に救われた(神奈川県会社員・妊娠5か月、41歳)》

 《妊娠期に温かく対応してくれた職場への感謝から、予定より早く、産後7か月で復職。私の姿を見て、妊娠する同僚も出てきた(北九州市の女性介護福祉士、35歳)》

 妊婦と一緒に働いている職場の同僚からも、苦労や悩みが寄せられました。

 《人手不足の中、部下から妊娠の報告を受けると、「おめでとう」という気持ちと、管理職として「どうやって乗り切ろう」という気持ちになる。負担が増えるスタッフの不満もある(東京都の女性看護師、41歳)》

 《妊娠を隠して仕事をし、体調を崩して辞める女性が後を絶たない。男社会の職場で言い出せない雰囲気がある。対策を考えるべきだ(兵庫県会社員、西村修治さん(57)》

産前休業の延長や時短義務づけを

  制度整備など、対策を求める意見も相次ぎました。

 《法律にもとづいて出産予定日の6週間前から取れる産前休業を、8週前からにできないのか(千葉県の女性薬剤師、34歳)》

 《代わりがいないために無理する妊婦は多い。代替要員の確保や妊娠中の短時間勤務制度を企業に義務づけるなど、国が後押しすべきだ(広島県の女性会社員、40歳)》

 働きながら出産することに、不安やためらいを感じる女性からの声も届きました。

 《先輩妊婦の働き方を見ていると、今の職場で働きながら子どもを持てる気がしない。妊娠したいと辞めた人もおり、自分も転職を考えている(神奈川県の女性会社員、27歳)》

 《第1子の時のように職場に迷惑をかけてしまうのかと思うと、第2子を産むのをためらってしまう(山口県の女性会社員、30歳)》

「申し訳ない」と思わせる社会にどう向き合うか

 続々と届く反響は、どれも切実な内容でした。「これから出産・育児で迷惑をかけるかもしれないのに、妊娠中から体調不良などで休むわけにはいかない」。仕事も家庭も大事だからこそ、不安を抱えながらも頑張って、1人で悩んでいる。そんな女性たちの姿が文面から伝わってきて、読みながら何度も涙ぐみました。多くの体験談に「職場に申し訳なかった」「同僚に迷惑を掛けてしまった」と、後悔の言葉が並んでいたことにも胸が痛みました。

 休む分の仕事をカバーする人が職場に足りないということが影響しているようです。管理職で部下を抱えたり、組織の決断を下したり、責任ある立場になる女性も増え、「休めない」と無理をする人も多いようです。

 一方で、「上司から『1人欠けて回らないようなら、職場に問題があるのだから気にしなくて良い』と言われて救われた」という妊娠中の方からのメールもありました。ぎりぎりの状態の職場は、妊婦だけでなく、ほかの従業員も働きづらいはずです。

 妊娠は、誰も代わることができません。女性活躍を進めるのであれば、女性特有の事情である「妊娠」にどう対応していくか。社会全体でもっと真剣に考える必要があると思いました。(読売新聞社会保障部・大広悠子)

 「妊娠と仕事」については、今後も随時、特集していく予定です。あなたのご意見、ご感想、自身の体験談をメールでお寄せ下さい。
メールはこちら ansin@yomiuri.com(読売新聞社会保障部)

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