作品買って工芸家支援24、25日KITTEで台所の道具展

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香川県漆芸研究所で学んだ松木桃子さんの制作風景(事務局提供)

 焼き物や漆器など工芸に取り組む若手作家を「パトロン(応援者)」となって支援する試みが、12月24日、25日、東京・丸の内のKITTEで開催されます。「食卓や台所で使ううつわや道具・布」をテーマに、デビュー間もない若手作家23人が出展。作品を買った人には「ファースト・パトロンカード」が渡され、その作り手の成長を一緒に見守ることができる仕組みです。誰よりも早く次代の才能を発掘する楽しみも味わえそうです。

出品される作品の一部

才能を買い支える「ファースト・パトロネージュ」

 企画したのは、今春設立された「川村文化芸術振興財団」(事務局・東京)と日本の工芸文化を次代に残すために活動している一般社団法人「ザ・クリエイション・オブ・ジャパン」(同)。事務局の岩関禎子さんは「日本各地には、数々の優れた伝統工芸があり、作家を志す若い人たちもいますが、なかなか作品を売る場が見つからず、消費者が作品にふれる機会も少ないのが実情です」と話します。

 そこで、岩関さんたちが若い作り手と使い手の接点を作ろうと企画したのが、「ファースト・パトロネージュ・プログラム」。古来より、美術・芸術分野では、パトロンと言われる人たちが芸術家を支援しており、それに倣って、若い才能を買い支える仕組みで、今回が初めての開催です。

 出展するのは、東京芸大や女子美大、武蔵野美術大学や香川県漆芸研究所など七つの養成機関が推薦した作り手23人。うち女性は17人いて、今回がデビューで初めて世に作品を出すか、デビュー間もない作り手ばかりです。パトロンと言っても、価格は2500円からと、手が届きやすい支援という点も魅力です。

出展する作家たち(左上から時計回りに)本橋里美さん、肥田野優希さん、奥村巴奈さん、泉谷麻紀子さん、藤田千鶴さん

 購入した人には、支援の証しとして作り手のメッセージ入りの「ファーストパトロンカード」がもらえ、初めてのお客だということがわかるようになっています。作り手たちも全員、会場に顔をそろえる予定です。将来、彼女、彼らが巨匠となれば、その才能を見抜いた自分の目利きぶりが自慢できるかもしれません。

 会場は、東京駅前のKITTE地下の東京シティアイ・パフォーマンスゾーン。24日の午後1時から午後7時まで、25日は午前11時から午後6時まで。作品は売り切れ次第終了になります。