毛玉だらけのカシミアより新品のユニクロのニット!6大コスパブランドで美人になる

インタビュー

 女性誌「with」など様々なファッション誌やお昼の情報番組「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)で、リアルなコーディネートを提案している人気スタイリストの小山田早織さん(30)。このほど、ユニクロやGU 、ZARAなどコスパのいい六つのブランドを使ったコーディネートを紹介した『身の丈に合った服で美人になる』(講談社)を出版しました。そんな小山田さんに、ファッションへの思いなどを聞きました。

――なぜ、この6ブランド(ユニクロ、ZARA、GU 、無印良品、GAP、H&M)を選んだのですか?

 この6ブランドは私もプライベートで愛用しているもの。価格に対するデザイン、品質が本当にすばらしいんです。新しい商品がどんどん入荷されるので、定期的にチェックすることでトレンドも押さえられます。それに、全国どこでも手に入れやすい。「いま買って明日着られる」リアルなコーディネートを心がけています。

コートはGU、トップスは韓国で購入、パンツはUNIQLO、バッグはLOUIS VUITTON、 靴はBABYLONE

トレンドはコスパブランドで着倒して

――スタイリストさんというと、ラグジュアリーブランドを選ぶイメージがありました。

 普段お仕事をしていると、1枚3万円のニットを選ぶことがあります。そういうニットもすてきです。でも、普通の会社員の給料では、毎日は着られません。着古して毛玉がついたり、ほつれたりした3万円のニットを着るよりも、ユニクロのきれいな新品の3000円のニットを着る方がおしゃれです。今年流行のボタンレストレンチのブランド品を3万円で買っても、来年はもう着られないかもしれません。それならコスパブランドで5000円のものを買って、今年のうちに着倒す。その方が賢くておしゃれだと思うんです。

コートはUNIQLO、トップスは無印良品、スカートはENFÖLD、バッグはFURLA、靴はGALLARDAGALANTE

――1アイテムが数千円と、とてもリーズナブルなところにひかれます。

 ただ安いから選んでいるわけではないんです。職業柄、こうしたコスパブランドからラグジュアリーブランドまで、リースの際に幅広く見ています。その上で、トレンド感のあるリアルなファッションをスタイリングしようとすると、コスパブランドの洋服を必然的に選んでしまうんです。

安っぽく見せないコツは立体感にあり

――コスパ服を安っぽく見せずに着こなすコツは?

 色づかいが重要です。グレーやベージュなどワントーンでコーディネートする時は、色の幅が狭いとただの地味な人に見えてしまいます。濃淡の色の幅を持たせることで華やかに見えますよ。さらに、アクセサリーでシルバーやゴールドを足すとコーデに立体感が生まれます。

(左)カフェラテ配色 ニットはagnès b、スカートはUNIQLO、バングルはUNIVERSAL LANGUAGE、バッグはLOUIS VUITTON、靴はCONVERSE  (右)グレーワントーン コートはGap、トップス、パンツ、ストールはUNIQLO、バッグはMICHAEL MICHAEL KORS、靴はCORSO ROMA

――プチプラで買ってはいけないアイテムはありますか?

 クロップドパンツは、万人がはけるようにゆるめのシルエットに作られていることが多いので、もたついて見えてしまうかもしれません。そのほかにも、流行デザインのミニバッグは今っぽさを出すのに使えますが、合皮の大きめのバッグだと、風合いやフォルムに安っぽさが出てしまいます。

ブランド品で固めなくても大丈夫

――子どものころからおしゃれが好きだったんですか。

 埼玉県の所沢市出身で、地元で開かれるバザーやフリーマーケットで、掘り出し物を探すのが好きな子どもでした。10円のワンピース、100円のコートを見つけては友達と盛り上がっていました。大学生になって読者モデルを始めると、周囲は高級ブランドの洋服やバッグを持った人ばかり。自分は何一つ持っていなかったので、コスパ系のブランドをうまくやりくりして、読者モデルとして活動していました。

――その頃からスタイリングが得意だったんですね。

 スタイリストを始めたばかりの頃は、ひと月の給料が3万円。洋服なんて全然買えないので、持っているものを着回して、おしゃれに見せる工夫をしていました。振り返ってみると、昔からそういう工夫をするのが好きだったんだと思います。スタイリストとして独立して、自由にお金が使えるようになりましたが、全身をブランドもので固めたいとは思えないんです。

努力が明日のきれいを作る

――本の冒頭には、「これさえ実践すれば“美人”になれる小山田持論8」とあって、「走り回る日こそ、ヒール靴」「ゆるい服こそ下着に気を抜かない」と、コーディネートとはまた違ったおしゃれのポイントが書かれています。

 少し厳しいかもしれませんが、何の努力もせずにきれいでいることはできません。「いい女」って、自分に負荷をかけている人だと思うんです。スタイルブックなので、私の伝えたいことを伝えて、少しでもきれいになりたいと思ってくれたらいいなと思って、耳が痛いかもしれませんが、思ったことを書きました。

――おしゃれに見せるには努力が必要なんですね。

 最近、雑誌で「楽してかわいい」とか「楽ちんできれい」と書かれた特集が目につきます。それ自体を否定するつもりは全くなくて、私自身、体形をカバーするスタイリングを手がけたこともあります。ただ、ファッションは理想に近づくための行動だと考えていて。二の腕の太さが気になって七分丈しか着られなかった人がダイエットして、ノースリーブを着られるようになる。自分で着たい服があって、それに向かって努力をする。おしゃれって、その成功体験の積み重ねだと思うんです。

スカートはUNIQLO、ニットはZARA、サングラスはRay-Ban、ストールはAcne Studios、バッグはUNIQLO 、靴はGALLARDAGALANTE

――おしゃれを頑張る女性にアドバイスを。

 友達から「それ、どこの?」と聞かれて、「これ、ユニクロで1900円だよ」「えー! 見えない!!」って盛り上がるの、楽しいですよね。私もそういうのが大好き。お気に入りのコーディネートを見つけて、着こなしてもらえたらうれしいです。

(聞き手・山口千尋)

*洋服の写真はいずれも『身の丈に合った服で美人になる』(講談社刊)より転載*

 

小山田 早織(おやまだ・さおり)

1987年生まれ。埼玉県出身。シンプルでリアルなスタイリングの提案で、テレビ、雑誌のほか、ショーや広告などでも活躍。女優やモデルからの指名も多い。この春、東京スタイルとタッグを組んで、自身がディレクターを務めるブランド「TOKYO STYLIST THE ONE EDITION」を設立。幅広い層の女性たちから支持されている。