カスタマイズが楽しい!新しい「グッチ銀座」をCEOが語る

 イタリアの高級ブランド「グッチ」が7月21日、東京・銀座に大型路面店を改装オープンしました。2年前に就任したデザイナー、アレッサンドロ・ミケーレさんが新風を吹き込んだグッチは、今もっとも目が離せないブランドの一つ。来日した社長兼最高経営責任者(CEO)のマルコ・ビッザーリさんに、新しい「グッチ銀座」に込めた思いを聞きました。

来日したグッチCEOのマルコ・ビッザーリさん

––––誕生した「グッチ銀座」には、色と柄があふれていますね。売り場総面積815平方メートルの空間に、服はもちろんアクセサリーや靴、バッグやアイウェアまで並びます。壁に飾られたスカーフ、深紅の階段、ビンテージのラグ、商品だけでなく、内装も目を引きます。

 「ミケーレのアイデアが反映されています。銀座店は、自然の光の色が美しいので、その光を取り込みつつ、彼の持ち味である、様々な色や素材をミックスして、温かみと、エネルギーが満ちあふれるような店に仕上げました。ここ数年、シンプルなファッションが主流でしたが、ミケーレは、ファッションには多様性があり、もっと楽しいものだと表現している。どの商品も手にとって、触ることができるように並べています」

––––3階と5階に登場した「グッチDIY」がユニークです。バッグやスニーカー、服などに、蜂や蛇、ハートや星、花など様々なモチーフの刺しゅうをいれたり、イニシャルのワッペンを付けたりできるのですね。

 「装うことは、自分の内面を表現することです。カスタマイズで、グッチの美意識に、その人らしい表現を加えることができるようになります。ビジネスパーソンにもきっと楽しんでもらえるはずです」

––––長年、デザインチームで働いていたミケーレさんを2年前、デザイナーに抜てきして以降、グッチの業績は好調です。

 「グッチを再び影響力のあるブランドにしたかったのです。伝統的なブランドは保守的になりがちですが、ミケーレは伝統に縛られず、モダンです。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用して、いろいろなクリエイターと積極的に手を組んで商品作りをしている。グラフィティー(落書き)アーティストと協業したロゴ、オンライン限定のコレクションやグッチDIYなどもその一つ。モノがあふれる時代、どうしても欲しいと思わせる『感情に訴える商品』でなければならないと思っています」

––––グッチの変化を、日本の消費者はどう受け止めていると思いますか。

 「日本は、全売り上げの約10%を占める大切な市場です。東京の路面店の売り上げは他国の都市を上回る勢いで伸びています。中国などアジア諸国からの客に加え、日本の若者にも受け入れられている手応えがあります」

––––女性の地位向上の活動も支援していますね。

 「2013年から、世界の少女と女性の教育、健康支援など地位向上のための活動を行い、世界約90か国420以上のプロジェクトに資金援助を行っています。環境にも配慮しています。社会的な責任を果たすのが私たちのブランドの使命だと思っています」

 (聞き手:読売新聞生活部 谷本陽子)