京の花街で愛される極上のあぶらとり紙

君野倫子さんのごほうび

本ふるや あぶらとり紙 桐箱(20枚入り) 山ぶどう(左上)、朝顔(右上と下) いずれも2160円(税込み)

 本格的な夏に突入すると、汗をかいては化粧直しをするという機会が増える。その時に活躍するのが、皮脂をメイクの上から取ってくれるあぶらとり紙。最近は女性だけでなく男性にも人気だそうだ。

 今回、ご紹介したいのが1711年の創業以来、仏具や美術工芸品をはじめ、印刷、食品、美容とさまざまな分野に向けて金箔きんぱくを製造してきた堀金箔粉ほりきんはくふん(京都市)の「本ふるや あぶらとり紙」だ。金を薄く打ち延ばす時に使われた極上の和紙を「ふるや紙」といい、現在のあぶらとり紙の起源とも言われる。

 金を打ち延ばす際に紙の繊維もたたき潰されるため、なめらかで肌になじみやすく、皮脂の吸収性に優れているという。金箔の製造過程でのみ生まれるもので、ふるや紙だけを作ることはできない。もちろん、箔打ち職人の長年の経験や技術が不可欠だ。紙の出来は、そのまま金箔の良しあしとしても表れるため、よいふるや紙が作れてこそ、一人前の職人と言われるほどだという。しかし昨今は金箔の需要が年々減り、この紙自体の生産量も減ってしまい、貴重なものになっている。

 もともとは、京の花街で舞妓まいこさんにふるまわれたことで化粧紙として人気となったそうだ。夏らしい朝顔、秋の山ぶどうと、季節を感じる手刷りの絵柄のきり箱に収められたあぶらとり紙は、特別なお祝いや贈り物に最適だ。

  京の逸品 老舗モールで購入できる

 堀金箔粉((電)075・231・5357)

君野倫子
君野倫子
文筆家

 この時期、浴衣姿の女の子やカップルを見かけると、うれしくなります。着付けの初心者向けに半幅帯の結び方のレッスンを時々やっています。半幅帯さえ結ぶことができたら、秋から着物デビューも可能だということを知ってほしいです。